韓国旅客機事故 操縦士が鳥との衝突を通知し緊急事態を宣言
【世宗聯合ニュース】韓国南西部の務安国際空港で29日に発生した旅客機事故で、同機のパイロットが事故の4分前に鳥が衝突する「バードストライク」について言及し、緊急事態を知らせる「メーデー」を発信していたことが30日、分かった。 国土交通部はこの日開いた記者会見で、パイロットが29日午前8時59分にバードストライクにともなうメーデーを発信し、着陸をやり直したとし、バードストライクに関する発信はこれが最初で唯一だったと説明した。 一方、務安空港の管制塔はこれより2分前の8時57分ごろ、バードストライクを警告していたという。 同機は午前9時ごろ、1回目とは反対方向から滑走路に侵入し、車輪を機体に格納したままの状態で9時3分ごろ胴体着陸を試みたものの失敗し、滑走路を離脱して外壁に衝突し、炎上した。 同部は着陸のやり直しをする過程で管制官との意思疎通が円滑にできていない状態で同機が着地することになったと思われると説明した。 機体が滑走路に接した地点については、「滑走路全体のおおよそ3分の1程度の地点と推定される」とし、詳細は飛行状況などが記録された「ブラックボックス」の分析などを通じて明らかになると説明した。 国土交通部によると、米国の運輸安全委員会(NTSB)の関係者2人と旅客機の製造元であるボーイング社の関係者2人が事故の調査に参加するため、30日夕に韓国入りするという。 同部は「合同調査は今夜から始まり、現在一部毀損(きそん)したブラックボックスがどの程度調査可能な状態なのか、このような部分から検討を始める」と伝えた。
Copyright YONHAPNEWS <転載、複製、AI学習禁止>