韓国大統領、弾劾不成立も与党内から辞任圧力
(CNN) 韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領に対する弾劾(だんがい)訴追案が7日、不成立で廃案となった。しかし、尹氏は与党・国民の力の内部からも辞任圧力を受けている。 【映像】韓国の尹大統領が謝罪、「非常に申し訳ない」 尹氏の弾劾訴追案は国会で採決にかけられたが、与党議員のほとんどが退席したため、採決に必要な票数を下回った。 議場の外では、野党議員らが「議場に戻れ」「卑怯(ひきょう)者」と叫ぶ声が響いた。国会の前には多数の市民が集まり、尹氏の退陣を求めた。 野党は11日に改めて採決を行うとして、弾劾訴追案を再提出した。 国民の力の韓東勲(ハンドンフン)代表は、「混乱を最小限にとどめる」ため、同党が「引き続き大統領の秩序ある退陣を推進する」と言明した。 野党議員の1人は、尹氏が5年の任期を全うすることはあり得ないと述べ、「わが国にとっては辞任または弾劾が早いほど良い」と主張した。 尹氏は7日夜、3日に出した「非常戒厳」をめぐって謝罪し、「法的、政治的責任を逃れることはしないと述べていた。 これに先立ち、尹氏が非常戒厳を宣布した直後、国家情報院の洪章元(ホンジャンウォン)第1次長に電話で、この機会に対抗勢力を「逮捕、整理する」よう指示し、与党代表の韓氏や最大野党・共に民主党の李在明(イジェミョン)代表を含む逮捕者リストを作成していたことが判明。韓氏は6日、国家を「重大な危険」から守るため、尹氏の職務執行停止が必要だと主張した。