バイクのタイヤはいつが寿命? 短い走行距離や溝があっても交換すべきケースとは?
バイクのタイヤを交換する目安は、製造年月から「3~5年」とか、走行距離「1万~2万km」などと言われたりします。でも、実際は、バイクの走り方や保管環境など、さまざまな要因により変わってきます。そのため、一概に何キロで交換とか、何年で変えるべきとはいえないのです。 では、バイク用タイヤは、一体、どんな時に交換すべきなのでしょうか? キーになるのは、日常的な点検により、常に現在のタイヤの状態を知ることです。ここでは、バイク初心者などが意外と知らない、タイヤの基本的なチェック方法などを紹介しましょう。 【画像】バイクライフ豆知識をギャラリーで見る(7枚) 文/Webikeプラス 平塚直樹
スリップサインで摩耗の限界を知る
前後2輪だけで走るバイクのタイヤは、安全で安定した走行をするために重要なパーツ。それだけに、常に現在のタイヤの状態を知ることがもっとも大切です。 では、どんなチェック方法があるかというと、まず、トレッド(タイヤ表面)の摩耗が限界に達していないか「スリップサイン」を見ることが挙げられます。 スリップサインとは、タイヤの溝に設けられた隆起部分のことで、残り溝の深さを示す目安です。 ご存じの通り、タイヤはすり減ると溝がなくなり、グリップ力など本来の性能が発揮できなくなります。そして、もしタイヤ表面にスリップサインが現れたら、残りの溝の深さが0.8㎜(道路運送車両法に定められているバイク用タイヤの最低の溝深さ)に達したことを示します。そうなったら、そのタイヤの摩耗は限界となっているのです。 スリップサインが、タイヤのどの位置にあるのかは、サイドウォール(タイヤ側面)にあるマークを見れば分かります。マークは「▲」印を使うことが一般的で、タイヤサイズによっても異なりますが、4~6か所に配置されていることが一般的です。なお、これもタイヤサイズによって変わりますが、「▲」マークの代わりに文字の「TWI」が刻印されているケースもあります。 スリップサインは、前後タイヤのどこか1か所でも現れたら、そのまま走行するのは危険なので、新品タイヤに交換しましょう。 また、交換時期についても、スリップサインが出てから交換するのではなく、表面に現れる前に交換する方がいいですね。「もう少し走ると出てくるな」といったタイミングで交換する方が、限界に達する前だから安全なのです。 先にも述べたように、バイクにとってタイヤは安全に走るために非常に重要なパーツ。くれぐれも、早め早めの交換を心掛けましょう。