バイクのタイヤはいつが寿命? 短い走行距離や溝があっても交換すべきケースとは?
溝があっても寿命になっている場合もある
タイヤにスリップサインが出ておらず、溝も十分にある場合でも、交換する必要がある状態もあります。それは、まず、タイヤの経年劣化などにより、トレッドやサイドウォールにひび割れなどがある場合です。 タイヤは、これもご存じの通り、ゴム製品です。製造して年月が経つと、ゴムが硬くなり、ひび割れなども起こります。こうした状態で走行をすると、走行中にバーストすることもあるから非常に危険なのです。 また、もし、ひび割れなどがなくても、例えば、10年間タイヤを変えていないというのも御法度。これも、同様にゴムが硬くなっているため、グリップ力が低下している可能性が高いからです。特に、こうした状態で雨天時など滑りやすい路面を走ると、転倒のリスクがかなり高くなるので危険です。 ほかにも、比較的新しいタイヤで溝があっても、トレッド面やサイドウォールにタイヤ内部構造のコードに達している外傷があったりするのも危ないですね。 そういった場合も、新品タイヤに交換した方がいいですが、もしよくわからない場合は、そのまま使ってもいいのかどうか、タイヤに詳しいバイクショップやタイヤ販売店に相談することをおすすめします。
タイヤの状態は日常点検で確認
このように、タイヤにスリップサインが出てないかとか、ひび割れや傷がないのかなどを知るためには、日頃からタイヤの状態をチェックする日常点検が大切です。 できれば、毎回走る前にチェックする方がベター。また、タイヤの空気圧が適正値になっているかも、こまめにチェックしたいもの。適正なタイヤ空気圧で走行しないと、トレッドの特定場所に偏摩耗が発生する異常摩耗になることがあるからです。 ちなみに、タイヤの空気圧は、規定値より低すぎても、高すぎても危険です。空気圧が低い場合はトレッドのショルダー部の摩耗が早く進行しますし、高いとトレッドセンター部の摩耗進行が早くなり、いずれも異常摩耗を起こしやすくなります。 しかも、タイヤの空気圧は、その日の天候や気温などによって変化します。そのため、これも可能なら、走行前に毎回チェックし、その日の状況にマッチした適正空気圧にした方が安心です。 なお、愛車のタイヤ空気圧適正値は、取り扱い説明書を見るか、チェーンケースなどに貼られているシールにも書いてあるので、そこを見れば分かります。バイクのタイプや排気量などによって適正空気圧は違うので、必ず事前にチェックしておきましょう。