毎日繰り返すあの時間。9歳の我が子の「仕上げ磨き」が、母にくれたもの
いつか終わる日がくるからこそ
親としては面倒に感じることもある仕上げ磨きも、実はとてもよい習慣なのではないかと感じるようになったという中村さん。虫歯予防の観点はもちろん、スキンシップで親子の心をそっと紡いでくれることを実感するんだとか。 たとえば、夜寝る前の親子げんか。寝る時間になっても、タブレットで動画を見ることをやめられない子どもに「いい加減にして」と注意する母。タブレットを取り上げられて、かんしゃくを起こす子ども。どれだけ母親がイライラしていても、どれだけ子どもがすねて泣きわめこうとも、寝る前には仕上げ磨きが待っています。 お互いイライラしたり泣いたりしながらも、しぶしぶでも膝に頭を乗せて仕上げ磨きをすることで必然的にスキンシップが図られる。 そして仲直りとまではいかなくとも、わだかまりを残したままその日を終えるのではなく、なんとなく肌が触れ合い、なんとなく必要な会話をして、仕切り直しができるのだ。 (中村さんの投稿より *一部編集) 互いに向かい合っている時にはバトルになっていたものの、触れ合っているけれど向き合っていないという絶妙な距離感が、荒ぶっていた心を静めるのかもしれません。さっきまではあんなに腹を立てていた我が子なのに、ひざの上で口を大きく開けている姿を見たら、その無防備なかわいさに「ま、いっか」とヒートアップしていた気持ちも落ち着くのでしょう。 険悪になっていた親子の空気が改善とまではいかなくとも、ノーサイドとなり仕切り直される。仕上げ磨きには、そんな効果もあるのかもしれません。でも、その期間も有限です。 いつまでこれが続くのか、仕上げ磨きが終わる日もそう遠くはないかもしれない。 それまではしっかりとその時間を噛みしめ楽しみたいと思う。 大切な歯と、触れ合う時間のために。 (中村さんの投稿より *一部編集) いつか終わりがくるものだからこそ、かけがえのない時間とも思えるもの。終わりがきたあとに、その尊さを痛感することもあるでしょう。時におっくうになりながらも、大切な親子の触れ合いの時間をかみしめていけるといいですね。 ●ご紹介した記事 「仕上げ磨きで寝る前のふれあいを」(noteの投稿より)