ジョコビッチ、右膝半月板損傷で準々決勝を前に無念のリタイア。世界1位の座もシナーに明け渡す[全仏オープン]【テニス】
ジョコビッチ「厳しい決断を下さざるを得なかった」と苦渋の決断
「全仏オープン」(フランス・パリ)男子シングルスで15年連続8強入りを果たしていた王者、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク1位)は、右膝の内側半月板損傷により準々決勝を前に棄権した。 【動画】ジョコビッチ、右ひざを負傷しながらも4時間39分の激闘制す 4回戦ハイライト 史上最多25度目のグランドスラム制覇を狙っていた37歳のジョコビッチは、3回戦で深夜3時6分に終了する約4時間半の激闘を制して4回戦に進出。 そのフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン/同27位)との4回戦では、第2セット途中で足を滑らせて右膝を負傷。2~3週間前から違和感があったという右膝の状態が悪化し、「彼(セルンドロ)がドロップショットやコースを変えるたびに気持ちよく走ることができなかった。正直、このままプレーを続けようか迷った」と棄権を考えていたという。 痛み止めを飲んでプレーを続行したジョコビッチは、セットカウント1-2から2セットを連取。4時間39分の死闘の末に16強入りを果たしたが、右膝の状態は良くなかったようだ。 試合後の会見で「コートに立ってプレーできるかどうかはわからない」と語っていたものの、その翌日にはMRI検査の結果、右膝内側半月板損傷と診断され、第7シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/同7位)との準々決勝を前に棄権を余儀なくされた。 無念のリタイアとなったジョコビッチは、自身のSNSを通じて「ローラン・ギャロスを離れなければいけないと発表するのは本当に悲しい。昨日の試合では心を込めてプレーし全力を尽くしたが、残念なことに右膝の半月板損傷がわかった。チームと慎重に検討した結果、厳しい決断を下さざるを得なかった」と苦渋の選択だったと綴っている。 また、大会後に更新されるランキングでは昨年優勝していたポイントが失効。今年1月の全豪オープンを制している現世界ランク2位のヤニック・シナー(イタリア)に、王座を明け渡すことが決まった。
Tennis Classic 編集部