東洋大姫路、背中で見せた1番打者の主将 「とりあえず塁に出る」
(3日、秋季近畿地区高校野球大会準決勝 東洋大姫路11-3天理=7回コールド) 東洋大姫路の主将が第1打席から躍動した。 一回、「とりあえず塁に出る」と先頭打者の渡辺拓雲主将(2年)が打席に立った。2球目、真ん中に入った直球を振ると、打球は中堅手の頭上を超える三塁打になった。次打者の二ゴロで先制点となる本塁を踏んだ。 夏が終わり、新チームが始動する際に岡田龍生監督から主将に指名されたが、「言葉で仲間に何かを伝えることが苦手」だった。 その分、練習でも試合でも誰よりも声を出し、仲間がプレーしやすくなるように行動してきた。四回も先頭打者として安打で出塁し、気持ちを結果で示した。 主将が勢いづけたチームは、同点の五回に打者12人で一挙8点を奪って試合を決めた。 いよいよ決勝。17年ぶりの優勝がかかるが、「いつも通りのプレーを大事にしていきたい」。(原野百々恵)
朝日新聞社