川崎ブレイブサンダースの堅守速攻を象徴するアリゼ・ジョンソン「チームが求めることを何でもやるのが僕のアイデンティティ」
渡邊雄太とは旧知の仲「彼の日々の生活を見ていて、大ファンに」
ジョンソンは、献身的なプレーこそが自身の持ち味だと強調する。「ドライブが好きだし、他の選手をからめたプレーをしていきたい。そして味方のための泥臭い仕事もしたい。チームが求めることをなんでもやることが僕のアイデンティティだ。ポイントフォワードの役割をこなしたり、ディフェンス、リバウンド、あらゆることでチームを助けたいんだ」 ジョンソンといえば、今シーズンからBリーグでプレーする渡邊雄太がジョンソンのBリーグ加入の発表を受け、自身のXに「アリゼ日本でプレーするのえぐい」と投稿したことでも話題となった。ジョンソンと渡邊は2020-21シーズン開幕前、ラプターズのトレーニングキャンプで開幕メンバー入りをかけて競い合った仲だ。 渡邊についての思い出をジョンソンは次のように振り返る。「僕たちはラプターズのトレーニングキャンプでロースターの枠をめぐって争っていた。雄太とは素晴らしい時間を過ごした。彼は良い人柄で、高いプロ意識の持ち主だ。彼のプロアスリートとしての日々の生活を見ていて、大ファンになったんだ」 そして「日本バスケットボール界の顔である彼が、僕が日本に来ることに反応して、評価してくれたのはうれしかった。ワークアウトへの気分が高まったよ。彼とマッチアップできることを楽しみにしている。そして僕が勝てたらいいね」と、対戦できる機会を心待ちにしているようだ。 スタッツに残らない部分での貢献も大切にするジョンソンのチーム愛は、加入前の取り組みにも表れている。川崎からのオファーを受けた際、チームのこれまでの歩みについて調べ、その上で新たな歴史を作ることに大きなやりがいを感じたという。 「昨シーズン、チームがプレーオフに行けなかったことも、これまでどんな選手がいて、今年のチームがこれまでとプレースタイルが変わることも知っている。チームが新たな道に進んでいく中で、その一員として僕を選んでくれたことがハッピーだ。チームの爆発力となり、システムを変えることができればいいと思う。僕を獲得したことには理由があり、オフィスの人も含め、チーム全員が満足するために、自分のできることを何でもやっていきたい」 ジョンソンは最後に「ハードにプレーして勝利に貢献し、まずがチャンピオンシップに導くのが目標だ」とファンに向けて語ってくれた。ジョンソンが自陣からボールプッシュをし、敵陣まで一気に駆け上がるシーンがどれだけあるかは、川崎が自分たちのリズムでプレーできているかどうかを表す重要な指標となるはずだ。
鈴木栄一