つながる子育て応援イベント「経験と安心」交流の場に 出生数減少も市場18%増…多様化する育児支援
出生数減少も市場成長・ニーズ増加
「Live News α」では、デロイトトーマツグループ執行役の松江英夫さんに話を聞いた。 海老原優香 キャスター: 子育ての支援も、本当にさまざまな方法があるんですね。 デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫さん: 子育てに関する興味深い数字があり、それがここ7年間での“2割の変化”です。一つは、少子化による出生数が21%減少する反面で、ベビー関連市場(4兆4000億円)はなんと18%も増加しています。 海老原キャスター: 同じ2割の変化でも、全く逆の変化ですなんですね。 デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫さん: 元来、ベビー関連市場は、衣服をはじめ買い替え需要が見込める魅力ある市場ですが、さらに最近では、共働き世帯の増加による時短ニーズや、子どもへの教育ニーズが増加したことも広がりの要因です。 海老原キャスター: 子育ての負担を減らすことは、少子化対策にもつながりますよね。 デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫さん: 内閣府の調査によると「子育ての負担」については、「身体の疲れ」「精神的な疲れ」を感じる人の割合はそれぞれ4割近くあり、子育てに関して解決すべき課題は多く存在します。 今後、こうした課題を解決することでマーケットがさらに拡大する可能性がありますが、具体的には2つの方向性が考えられます。1つ目は、“育児”そのものから“育児生活を支える”という「ジャンルの広がり」です。2つ目は「時間の広がり」です。 海老原キャスター: 1つ目の「ジャンルの広がり」については、保育施設に併設された保護者のための休憩施設も登場しています。 デロイトトーマツグループ執行役・松江英夫さん: このような育児そのものではなくて、育児にまつわる親の生活の負担感を減らすサービスは、まだまだニーズがあると思います。従来の衣・食・ベビー用品・玩具といった“育児”のジャンルを超え、時短調理、見守り、家事代行、男性向け子育て商品の拡充などといった、育児に関連した”生活を支える”製品やサービスに対するニーズも広がっています。