高橋佑二郎四段が棋聖戦1次予選でデビュー、2連勝 「指せる喜びかみしめながら指せた」 マンスリー将棋
4月1日付で棋士となった高橋佑二郎四段(24)が5月21日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で指されたヒューリック杯第96期棋聖戦1次予選でデビューを果たした。開幕2連勝と幸先の良いスタートで、高橋四段は「公式戦で指せる喜びをかみしめながら指すことができました」と、ホッとした様子だった。 高橋四段は昨年10月~今年3月の第74回奨励会三段リーグ戦で14勝4敗と、上位2位以内の成績を収め、四段昇段(プロ入り)を決めた。 デビュー戦は棋聖戦1次予選1回戦の高野秀行六段(51)戦。午前10時から始まり、後手の高橋四段が入玉を決めて競り合いを制し、白星デビューを果たした。午後2時からは2回戦(準々決勝)。タイトル挑戦の経験を持つ本田奎六段(26)相手に鋭い読みで、準決勝進出を決めた。 高橋四段は「主導権を握られたまま終盤となり、苦しい状況が続いた。運良く逆転できた」とデビュー戦を振り返った。その上で、「これからも将棋を指し続けていいんだと思った。奨励会をやめた後のことを考えた時期が長かったので、本当に夢みたい」と、開幕2連勝に笑顔を見せた。 高橋四段は奨励会時代の平成30年7月、新潟市で行われた第89期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第4局の記録係を務めた。「すごい印象に残っています」と、当時を思い出していた。(田中夕介)