富士山「静岡初日」事故相次ぐ “低体温症”で動けず…救助の瞬間 危険な「弾丸登山」の対策効果は?
日テレNEWS NNN
10日、富士山の「静岡側」が山開きとなり、多くの登山客が山頂を目指しましたが、事故も相次ぎました。10日夜、富士山の山小屋で撮影された映像には、9合目付近で遭難しかけた人が救助され、山小屋に運び込まれる瞬間が映っていました。 【写真】入山制限の理由とは?過去の「吉田ルート」を見てみると… ◇ 10日夜、富士山の9合目で撮影された映像。
強い風が吹き、視界が真っ白ななか、数人が山の斜面へ駆けよります。すると、両肩を支えられた男性が…。山小屋の中に運び込まれると、周りの人が大声で呼びかけます。 男性は香港から来た38歳で、登山中に動けなくなり救助されたのです。毛布をかけられ、スプーンで温かい飲み物を飲んでいました。 救助に参加した人 「救助に行かなければ動けなかった。命につながるような危ない状況だったと思いますね」 救助に参加した人 「だいぶ体温が戻ってよかったです」 男性は初めての富士登山だったといい、一時、低体温症でしたが、容体は改善しつつあるということです。
10日、山開きを迎えた富士山の静岡県側。大きな荷物を背負い次々と登山者が山を登っていきます。開通したのは静岡側の3つのルートです。(※須走口、御殿場口、富士宮口) 登山者 「わくわくしてます。だいたい毎年来てたんですけど、山開きに来るのは初めてなんで」 これから富士山に挑む登山者が、まずしていたのは…
スタッフ 「確認完了しました。リストバンドをお渡しします」 受け付けで受け取ったリストバンドを腕に…。これは今年から始まった新たなシステムのひとつ。登山者は、登山ルートや山小屋の宿泊予約の有無などを、事前にWeb上で登録。さらに山小屋に宿泊しない場合は、午後4時以降の登山開始を自粛するよう呼びかけています。 こうしたルールができたワケ─。それは十分な休息をとらず、一気に頂上を目指す危険な“弾丸登山”を防ぐためです。 去年、富士山の9合目で撮影された写真には、複数の登山者が山小屋の外で寝転ぶ様子が写っています。さらに、ごつごつとした山の斜面で仮眠をとる人まで…。