「湯たんぽはエコで節約できる」って本当ですか? 電気あんかやエアコン暖房よりも電気代・水道代がかかると思うのですが……
「電気代を節約したいから、湯たんぽで暖を取ろうかな」と考えている方も多いのではないでしょうか。湯たんぽは電気を使わないものの、「使える状態にする」までの電気代や水道代がかかります。そのため、湯たんぽは必ずしもエコとはいえません。 そこで本記事では、湯たんぽ1回あたりのコストを計算し、エアコン・電気あんかと比較していきます。
湯たんぽはエコ? 電気あんかとエアコン暖房を比較
湯たんぽは電気を使用しないため、電気あんかやエアコン暖房よりも電気代を抑えられるようにみえます。しかし、湯たんぽ用のお湯を沸かすための電気代もしくはガス代、水道代がかかるためコストが全くかからないわけではありません。 例えば、消費電力が1250Wの一般的な電気ケトルを用いて、以下の条件でお湯を沸かす場合、必要なコストを計算してみましょう。 ●1リットルのお湯を沸かすまでの時間:5分 ●電気代:1kwhあたり30円 ●湯たんぽの容量:3リットル 1.25kWh×(5分÷60分)×30円/kWh=3.125円 東京水道局によると1リットルあたりの水道代は0.24円(3リットルで0.72円)なので、湯たんぽ1回あたりに必要なコストは「3.845円」となります。 「就寝時にエアコンを4時間つける場合」「就寝時に電気あんか4時間つける場合」と比較してみましょう。エアコンの消費電力は8~12畳用で800W、電気あんかの消費電力は30Wとします。 ●エアコンの電気代:0.8kWh×4×30円/kWh=96円 ●電気あんかの電気代:0.03kWh×4×30円/kWh=3.6円 エアコンや電気あんかの規格によって差があるとはいえ、湯たんぽは必ずしもエコではないことが分かります。 湯たんぽはエアコン代よりもコストを安く抑えられますが、湯たんぽよりも電気あんかのほうが低コストといえるでしょう。電気代を抑えたい場合は、電気あんかのほうが合理的な選択であることが分かります。また、湯たんぽはお湯を沸かす手間があり、時間的なコストもかかるデメリットがあります。