【MLB】パドレスの安打製造機・アライズが120打席連続三振なしを継続中 打率.318はリーグダントツ
メジャーを代表する安打製造機、ルイス・アライズ(パドレス)が日本時間8月10~11日のマーリンズ戦で2試合連続三振を喫したのを最後に、26試合連続三振なしを継続している。打席数で見ると、実に120打席連続三振なし。トニー・グウィン(1995年)が持つ球団記録までは、あと50打席必要だが、21世紀のメジャー記録であるフアン・ピエール(2004年)の147打席までは、あと27打席に迫っている。後半戦は打率.335の好成績を残しており、43試合でわずか2三振。驚異的なバットコントロールで三振なしの記録を伸ばし続けている。 パドレスのダルビッシュ有が約4ヶ月ぶりの白星を手にする アライズの凄さはただ三振しないだけでなく、高打率が伴っているところだろう。日本時間9月11日のマリナーズ戦では5打数3安打の活躍を見せ、1試合3安打は今季17度目。これはブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)、エリー・デラクルーズ(レッズ)と並んで今季メジャー2位タイの回数である。パドレスのマイク・シルト監督は「彼は素晴らしいバットコントロールを持っており、なんでも打つことができる。どこに投げられても打てるし、相手投手がどのコールに投げるかなんて関係ない」と驚嘆する。 エクスパンション(球団拡張)が始まった1961年まで範囲を広げると、グウィンが持つパドレスの球団記録である「170打席連続三振なし」は歴代5位に位置する。1976年デーブ・キャッシュの223打席が最長であり、1962年ネリー・フォックスが186打席、1972年ビル・バックナーが184打席、1980年グレッグ・グロスが173打席で続いている。ただし、キャッシュが記録を作った当時のメジャー全体の三振率は12.7%に過ぎず、三振率が22.5%まで上昇している今季、アライズが記録を伸ばしているのは驚異的だ。 6月に打率.257、7月も打率.279と調子を落としていたアライズだが、8月に打率.317と盛り返すと、9月はここまで8試合に出場して打率.444(36打数16安打)と絶好調。シーズン通算の打率を.318まで上昇させて2位のマーセル・オズナ(ブレーブス/打率.305)に大差をつけており、混戦模様になっていたナ・リーグの首位打者争いから頭一つ抜け出した格好だ。昨季は史上初となる「異なるリーグで2年連続首位打者」を達成したが、今季も「異なる3チームで3年連続首位打者」という史上初の快挙を成し遂げることになりそうだ。