39歳で衝撃の現役復帰、星翔太はFリーグでやれるのか?【リアルインタビュー】|STAR is BACK
星翔太は、Fリーグでやれるのか?
──星選手がFリーグの舞台に戻ってきて「やれるのか?」という声もあります。 やれないんじゃないですかね(笑)。 誤解してほしくないのは、僕はめちゃくちゃFリーグの選手たちをリスペクトしているということです。今の時代は強度も高くなっていて、経験があってもそれだけで勝てる世界ではありません。だから僕は、自分ができるなんて口が裂けても言えません。これが若い時であれば違うかもしれないですけど、今年で39歳ですよ。 常識的に考えたらけっこうきついじゃないですか(笑)。 ──でも「星翔太ならいけるだろう」みたいな雰囲気もたしかにあって。実際に練習を見させてもらっても感じますけど、やっぱりいけるじゃん、と。 どうでしょう。練習だから、それはわからないです。 ──当然、どこまでやれるかはピッチに立ってみないとわからない状況だと思いますが、自分自身とどのように向き合って復帰を決めたのでしょうか。 正直、戦術理解については、チームのなかでも上のほうだと思っています。そこは過信ではなく、経験値を考えてもそうなります。ただ、それをピッチで表現できる体であるかはまた別の問題で、そこがおそらく一番ギャップがある部分です。 なので、最初に話をもらった時から体づくりを始めて、以前からサポートしていただいてきた森永製菓さんのトレーニングラボでもメニューの相談をしました。朝起きて会社に行く前の時間に、週3回、2時間から2時間半のトレーニングをやっていましたね。 途中からボリュームを増やして、いいコンディションにするというよりは、負荷がかかっている状態で合流することを目的に準備をしてからチームに入りました。 ──星さんには「元日本代表キャプテン」や名古屋などで獲得した数々のタイトルという実績があります。うまくいかなかった時に、その経歴が上書きされてしまう怖さは? それは全くないですね。実績は過去のことですから。期待されているのはもちろんわかりますけど、さっきお話ししたリスペクトに通じていて、Fリーグはそんなに甘くない。もちろん僕も抗いますけど、一人でなにかをできるなんて思っていません。 自分がやりたくて復帰しているだけなので、仮にマイナスな反応をもらっても、「簡単じゃないよね、だからおもしろい」と。挑戦することに意味はあるとは思います。 結果的にチームが良くなることが最大目的なので、僕が活躍するかは正直どっちでも。僕自身は仕事をしながらでも言い訳しないでやれると示すことが大事で、チームとしては勝つためにやり抜く力が身についている選手たちが増えていくことが重要です。 ──そこにチャレンジできるのはシンプルにすごい。 でも、おもしろいじゃないですか。 ──そこで「おもしろい」とやってしまうのが星さんらしい。 ゴールを決めても、チームが勝てなかったら意味がありません。逆に言えば、僕自身の結果がパッとしなくてもチームが勝っていることのほうに価値がある。見えない部分でなにかしら影響があったのかもしれないし、それは中の人がわかっていればいいことです。 もちろん結果が出れば最高ですし、期待してもらうのはいいですが、人生一度きりしかなくて、おもしろそうだからやってみようと自分で決断して今ここにいるので、他人の評価がどうであれ、自分としてはもう成功していると思っています。