39歳で衝撃の現役復帰、星翔太はFリーグでやれるのか?【リアルインタビュー】|STAR is BACK
体だけでない“思考の強度”を上げる
──ここ数年、すみだは思うように強度を上げられていなかった印象があります。結果的にも、それが順位に反映されてしまった。実際の練習でどのように感じていますか? その点で言うと、ポジティブでした。もっと悪いかもしれないと思っていたので。 ──強度はそこまで低くなかった? 強度もそうですが、選手の能力値がどうかは気にしていました。もちろん、名古屋と比較すれば足りないピースはありますけど、全くそろっていないわけではない。 でも、自分なりの「強度」という点で感じることはあります。例えば、ただ全力で練習するのは誰でもできますけど、頭も体もフル回転させてやりきることが大事です。 ──どういうことですか? ノーファウルでプレーできることが理想で、練習では、「ぶつかる直前で止まるように対応できること」が、僕は本当の強度だと思っています。 その強度でプレーするには、いつもより頭を使わなきゃいけない。そういった意味でのやりきる力は、まだ低いと感じます。止まったり、考えたり、工夫したりが絶対に必要だと思うので、強度の意味を考えながら、チームのベースを上げていきたいですね。 ──岡山監督は「プレーにこだわる選手が多い」と話していていました。星さんが入ったことで全体の基準が上がっているように思いますが、どう感じていますか? どうでしょう。成長を感じますけど、期待を込めて、もっとできるとも思っています。 ──その“もっとできる”とは? 例えば、ディフェンスの時に僕が後ろから「出ろ」と声をかけるとします。その一言には、ポジショニングを修正してほしいのか、相手との距離を詰めてほしいのか、さまざまなパターンがある。普段から自分の頭を動かしていたら、敵の状況を見て「絞ったほうがいいから一歩調整してほしいという意味かな」などとわかるはずです。 でも、複数の選択肢をもたないまま、「出ろ」と言われたから前に出ただけでは思考がない。こっちがわざわざ「ポジション調整して!」と言うのと、「出ろ!」の一言で済むのとでは全然違いますし、そこの基準を上げていくことは重要だなと思います。 ──そのためにはどんなことが必要ですか? 主体性ですね。自分がチームを勝たせるためには、仲間とのコミュニケーションをもっと取らないといけないし、いろんなものに新しく取り組む姿勢も大事だと思います。