同級生にイジメられ、無視されたことも…「大声で叫ぶのをやめられない」トゥレット症の20代女性が語る、病気を理解されずに苦しんだ学生時代
ゲーム中は症状がひどくなる
――先生は、どのようにクラスメートに説明を。 へち まず、チックは病気なんだと話して。で、鼻クソほじってる男の子に「おう、それチックだぞ」とか言って、みんなを笑わせて、空気がなごむようにしてくれたんです。それでグッとみんなも理解してくれて。
――学校に行くのがストレスになって、チック症状が出てしまうところも? へち 小学校は楽しかったので、ストレスで出たわけじゃなかったと思います。シチュエーションとか関係なしに出ちゃうんで。首を振るのはやめられなかったけど、授業中になにかできなくて困ったことってあんまりなくて。 4歳からクラシックバレエやってるんですけど、踊ってるときもあんまり出なかったです。 ――好きなこと、楽しいことをしているときは出ない。 へち そうなんですけど、ゲームだけは例外で。これはチック症の人のほとんどが、症状がひどくなるって言いますね。やっぱり脳の病気なんで、おそらくゲームをやるときに使う部分が作用するんじゃないですかね。 でも、ちっちゃい頃はゲームする時間が制限されていて。1日15分とかで、そっちのほうがつらかったんですけど(笑)。
小学生時代にうつ病を発症した理由
――林間学校なども楽しく過ごせましたか。 へち ちょうど林間学校がある学年の頃は、あんまり症状が出てなくって。困ったことはなかったですけれども、中学、高校でバレエの海外短期留学するときは、誰かと同室になるのが不安で「1人部屋にしてください」ってお願いしてましたね。症状が出て、驚かれるとアレなので。 困ったのが叫び声ぐらいで、小学生の頃は生活面では落ち着いてました。 ――「生活面では」というと、他の面では落ち着かないことがあった? へち 合併でうつが出てたんですよ。それで、飲むと元気の出る薬を飲んでたんですけど、たまに薬が効きすぎちゃって。テンションが上がりに上がって、学校ではっちゃけまくってたら「大丈夫?」って友だちに心配されちゃったりしてましたね。 あと、こたつに潜り込んで「地球は滅びる」とか言ってたらしいです。