約10カ月ぶりの再起戦に臨む23年東日本ミドル級新人王の赤井英五郎（右）と対戦相手のジャン・ウェンハオ

　「浪速のロッキー」と呼ばれた元プロボクサーの俳優赤井英和（65）の長男・英五郎（30＝帝拳）が再起戦に臨む。5日、東京・後楽園ホールで開催されるWHO，S NEXT DYNAMIC GLOVE on U－NEXTで、プロデビュー戦となるジャン・ウェンハオ（中国）とのミドル級6回戦を控え、4日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に出席。両者そろって300グラム少ない72・2キロでクリアした。 　23年12月の全日本新人王ミドル級決勝で冨永一希（仲里）に3回TKOで敗れて以来、約10カ月ぶりの再起戦となる。赤井は「ケガもなく、調整は順調です。やっぱり自分は前にいくのが1番良い。被弾する確率も上がるけれど、相手からしたらそれが1番怖いのかなと。前回の決勝で（ダウンを喫した後に）ダウンを奪い返したのは前に出たから。それが教訓になっている」とパワフルな体格と体幹を生かしたファイトを磨いてきたという。 　対戦相手のジャンはプロデビュー戦のために対策を練る材料はないものの、赤井は「それはアマ時代、そして新人王の時から同じ。準備は変わらず、自分のことを考えて長所を伸ばして短所を修正してきた」と自信の笑みを浮かべた。 　23年東日本ミドル級新人王となった翌年の初戦という大事な舞台となる。カルロス・リナレス・トレーナーと攻守にわたってレベルアップさせたという赤井は「手のプレッシャーだけでなく、全身で動きを入れ、へそからプレッシャーを出していきたい。いつでもいくぞというところをどのアングルからも出していきたい」と集中力を研ぎ澄ませていた。