「あなた、死相が出てるわよ…」メンヘラ妻に悩むキャリア官僚の相談。家族再生のプロが見抜いた「意外すぎる原因」
直人:切迫流産の入院のときに、仕事の依頼を断るようになり、それから専業主婦状態。ぽつぽつとイラストを描いているみたいですが、たいしたお金になっていないと思います。 だから僕は、給料が振り込まれる口座のキャッシュカードを妻に預けました。お金が足りないと怒ったり、浮気を疑ったりすることもあって、「それならやりくりを任せるよ」と。その時に、妻の希望で今のマンションを購入したんです。 川崎:ほほう。家計についてあなたはノータッチってこと? しかも、あなたは住居購入にも関わっていないの? あなたがプライベートで使うお金はどうしているの? 直人:家のお金について口を出すなんて、怖くてできません。僕の小遣いは月2万円です。結婚してから飲み会などにもほとんど行けないので、使うことはあまりないんです。 というのも、コロナもあったじゃないですか。あのときに、ウチの妻は感染を極度に恐れるようになり、家でもマスクをし、2か月以上、1歩も外に出られなかったんです。家を出ようもんなら、正座で説教させられていたでしょうね。 もしくは、めちゃくちゃ泣かれるとか……妻は、ちょっとしたことで怒ったり泣いたりするんです。そのたびに、自分の存在を否定したり「もう消えたい」などと言ったりする。 それをなだめたり、話し合いするのが大変なんです。僕が睡眠不足なのは、怒ったり、自己嫌悪スパイラルに陥った妻の話を聞いているからでもあるんです。
川崎:妻は自分にも他人にも厳しい。自分を信じられないから他人も信じず、不安からあなたの浮気を疑って行動を監視し、経済的にも制限しているんだろうね。自由に使えるお金がなければ、浮気もできないからさ。 直人:浮気なんてとんでもない! もうそういう気持ちにすらなりません。正直、男性として機能しないんです。それは、2人目が欲しい妻の希望に応えて、不妊治療をしたことが原因です。タイミング療法のときに、うまく機能できず妻から怒られて、全く不能になってしまったんです。 川崎:それは辛かったね。それにつけても奥さんはあなたの愛情を試すような行動を繰り返しては、そういう自分に自己嫌悪になっている。それをなだめるあなたに、さらなる愛を求めて要求するというループに陥っている。 ところで、ここに連れてきてくれた人は何者なの? 直人:高校(名門都立高校)の同級生です。2か月前に、20年ぶりに会ったんですよ。そのときに、僕の様子がおかしいと、みんなでざわつき始めて……。 ⭐︎愛しているはずの妻に振り回され、心身ともに崩壊寸前の直人さん。幸せな家庭を取り戻すため、川崎先生が導き出した解決策とは――? 後編に続く。