世界が注目する韓国発のブランド「ポスト アーカイブ ファクション」とは? デザイナーのドンジュン・リムに聞く
2018年にスタートした韓国発のアパレルブランド「ポスト アーカイブ ファクション(POST ARCHIVE FACTION)」。アシンメトリーな構造、シワ加工技術、重厚なパネリングなど、機能的かつデザイン性の高い服が話題となり、21年にLVMH プライズのファイナリストにノミネートされると、世界から注目される存在となった。 【画像】世界が注目する韓国発のブランド「ポスト アーカイブ ファクション」とは? デザイナーのドンジュン・リムに聞く
22年にはヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)の「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」と、24年にはスイスのスポーツブランド「オン(ON)」とコラボし、日本でも人気が高まっている。先日発表された「2024 HYPEBEAST 100」にも選出された。
「ポスト アーカイブ ファクション」がいかにして誕生したのか。11月に渋谷パルコでポップアップを行ったタイミングで来日した同ブランドのクリエイティブ・ディレクター、ドンジュン・リムが、現在勉強中だという日本語でインタビューに答えてくれた。
「最初は自分のための服作りだった」
WWD:ドンジュンさんは大学で工業デザインと空間デザインを学んで、その後、IT企業でUXデザイナーとして働き、そこから独学でデザイナーとしてスタートしたそうですね。
ドンジュン・リム(以下、ドンジュン):大学はソウルにある弘益(ホンイク)大学で、そこで工業デザインと空間デザインを学びました。でもそこでの授業が自分が思い描いていたものとは違い、3年生のときに大学を中退しました。その後兵役を経てUXデザイナーとして働きながら、独学でファッションを勉強し始めました。
WWD:ファッションスクールに通おうとは考えなかった?
ドンジュン:服を作り始めたときは「ファッションブランドを作る」という意識ではなく、まずは自分が着たい服を作ることが目的だったので、そこまでは考えていませんでした。