我が子が、いよいよ大学受験 親がやるべきこと・注意すること
4.当日のトラブルの対処法を伝える
受験当日のトラブルとして、間違えて他学部の入試会場に行ってしまったり、電車の乗り換え方を間違えたりして、受験開始時刻に遅れそうになることなどがあります。 「会場に向かう途中にトラブルがあったら、大学関係者を含む、周囲の大人に遠慮なく助けを求めるよう、親御さんからお子さんに伝えておきましょう。最近は、言いたいことがあっても遠慮して言えない子どもが多い印象があります。試験中におなかが痛くなったり、気持ち悪くなったりした場合も、試験会場にいる関係者に声をかけるようにアドバイスしてあげてください」
5.「どうだった?」と聞かない
受験生は、「合格できなかったらどうしよう」というプレッシャーを常に抱えています。 「精神的にとてもデリケートな状態です。だからこそ、試験から帰ってきたお子さんに『どうだった?』と聞くのはあまりおすすめできません。手応えがよかったら自分から『できたよ』『いい感触だった』と言ってきます。何も言わないときはそっとしておくか、『疲れたでしょう』などと、結果とは関係のない言葉をかけるといいかもしれません」
6.採点結果が悪くても冷静に
受験生は試験を受けた手応えだけで一喜一憂しやすいですが、保護者はその手応えに振り回されないことが大事です。特に国公立大学志望の場合は、共通テストの結果をもとに各大学へ出願しますが、塾や予備校による大学ごとのボーダーライン予測(受験生の自己採点を集計して算出する合格ライン)などが出るまでは、本当の出来はわかりません。 「できていないと思っていたのに、全体の平均点が低くて意外とうまくいっていた場合もあれば、その逆もあります。お子さんが試験を受けた感触だけで落ち込んでいても、ボーダーラインなどの数字が出るまでは冷静になることや、不安な場合は学校の先生や塾・予備校に相談することを伝えてあげてください」
7.ひそかに追加の出願先をリストアップしておく
合格がなかなか決まらない場合に、保護者の方がひそかに追加で受けられる大学を探しておいたことで、最後に合格を得るケースもあります。 「私立大学の入試が一段落する2月半ばからは、出願できる大学が1日ごとに減っていきます。受験生はこの時期、目の前の試験のことで頭がいっぱいで、なかなか先のことを考える余裕がありません。特に浪人を不可としているご家庭では、保護者から早めに塾や予備校に相談しておくなど、情報収集しておくのも一手です」
8.親は子どもの一番の応援者と心得る
子どもは「親から応援されている」と感じるだけでうれしく、励みにもなります。 「家族が外出時に必ずマスクをつけるなど、風邪をひかないように気をつけている姿を見て、『うれしかった』という受験生の声をよく聞きます。試験当日のお弁当やおやつなどから、家族が応援している気持ちを感じて元気づけられたという受験生も多くいます。だれよりも子どものことをよくわかっている親御さんだからこそ、できるサポートは他にもたくさんあると思います。親御さんにとっても受験期は大変なものだと思いますが、明るく前向きに、笑顔で伴走してあげてください」
朝日新聞 Thinkキャンパス