我が子が、いよいよ大学受験 親がやるべきこと・注意すること
わが子の大学受験期に保護者がしてあげられること、逆にしないほうがいいことは何でしょうか。代々木ゼミナールで10年以上、受験生や保護者をサポートした経験のある山上(やまのえ)佳那子・進路指導部長に聞きました。受験生の親としての心得8カ条をお伝えします。 【まとめて見る】受験生の親の心得8カ条
1.出願手続きをサポートする
現在は、大学入試の出願のほとんどがネットでできますが、手続きは意外と複雑です。 「ホームページのどこにネット出願のことが書いてあるかを探すだけでも、時間がかかることがあります。さらに、出願時に高校の調査書などの書類を郵送する必要があるケースが多く、到着締め切り日が別に設定されていることもあります。これを受験生が勉強の合間に行うのは大変なので、親御さんがサポートしてあげてください」 出願書類は、印刷が必要なものもあります。普段、自宅のプリンターをあまり使わない家庭では、正常に動くかどうかの確認も早めにしておきましょう。
2.受験スケジュールを把握する
大学受験では、「出願締め切り日」「試験日」「合格発表日」「入学手続き締め切り日」などと、忘れてはいけない日付がたくさんあります。 「わが子はA大学を受験するのだと思って親御さんが手続きの準備をしていたら、お子さんにはそのつもりがさらさらなく、親御さんが焦ったという話はよくあります。このような行き違いが起こらないよう、紙に書いた受験スケジュール表を冷蔵庫などのよく見えるところに貼り、親子で共有できるようにしておくと安心です」
3.交通機関や宿泊施設は早めに予約を
遠方の大学を受験する場合は、早めに交通機関や宿泊施設を予約する必要があります。勉強に追われるお子さんの時間を取られないよう、こういった部分こそ、保護者の出番です。 「特に飛行機は要注意です。出発地や到着地が雪国の場合、天候不良による欠航や遅延のリスクを考えて、試験日の2日前に移動することをすすめています」 宿泊施設は、直前までキャンセル料がかからないところも少なくないので、受験する可能性がある日は、早めに予約だけでも入れておくと安心です。 「2024年の国公立大学2次試験は2月下旬の3連休と重なっていて、すでに宿泊施設の予約が取りにくい状態にあります。受験校の最寄り駅の周辺で宿を確保できなければ、同じ路線の駅の近くで探してみましょう。受験校から極端に離れていなければ、移動時間はさほど変わらないため、大きなトラブルもありません」 なお、遠方の大学の場合、親が同行すべきかどうかは子ども次第と、山上さんは言います。 「本人が一人で宿泊するのを不安に思っている場合、可能であれば同行してあげましょう。一方で一人のほうがいいと考える子もいます。まずは希望を聞いてみてください」