【毎日書評】しつこい疲れをとる最高の休み方「リトリート旅」のつくりかた
荷物は最低限。「あれもこれも」は必要なし
どこかを旅しようというときには、「あれもこれも」とたくさんの荷物を持って行きたくなるものかもしれません。もちろん通常の旅行や観光であればそれでもいいでしょうが、リトリート目的であれば話は別。 いつもの社会的な立場や役割から、しばし離れるためにも、荷物は最低限にしておきたいところです。 1泊なら翌日の着替えに、スマホと財布。旅先でかさばるような服はやめて、アクティブレストできるように、動きやすい服装のほうがよいのではないでしょうか。(62~63ページより) リトリートは自分と向き合い、自然に還る旅なので、ありのままの自分でいいということです。もちろん、出かける何日も前から荷物の準備をする必要もなし。前日や当日の朝に、必要なものだけをさっとリュックに放り込み、軽快に家を出るのが理想だそうです。 普段の自分が着込んでいる「鎧」を可能な限り外し、出発のときから「ヒト」に近い状態で出るのがいいということ。(62ページより)
ひとりで気ままに出かけ、気ままに過ごせる
リトリートは観光ではなく「自分と向き合う旅」なので、必ずしも連れ合いがいる必要はないそうです。友人や家族とリトリートを楽しむ場合もあるでしょうが、気が向いたらひとりで気ままに出かけ、気ままに過ごすのが基本形。“そこにあるのは自分と大自然だけ”だという状況が理想だというわけです。 職場や家庭では、無意識のうちに周囲の意見を聞き、合わせたりしてしまいがち。もちろん社会的な立場や役割を持った「人」であるとき、それはとても大事なことでもあるでしょう。人が2人以上いれば関係性が生まれ、「人間」にもなります。 しかしリトリートにおいては、社会の一部である「人間」のしがらみから抜け出し、自然の一部として(生物学的な)「ヒト」に戻ることが重要。いいかえれば、自分に回帰していけばいいということです。 セルフ・リトリートは、日常の中で抑制していた気持ちを手放し、見つめ直すチャンスです。自分が何を食べたいのか、どこに行きたいのか、どれくらいしたいのか、自分の中から湧き出る気持ちを大事にしてみましょう。 「自分と対話ができるようになる」、これはリトリートの大事なポイントです。(65ページより) 大切なのは、「自分にとってなにが必要で、なにが不要なのか」「なにがしたくて、なにがしたくないのか」を見つめなおすこと。自分の抑制を取り払い、ワガママな自分でいてかまわないという考え方です。(64ページより)