宝塚記念ウイニングラン裏話! GⅠ初制覇の菅原明良を〝救った〟坂井瑠星のひと言
栗東の矢作厩舎に所属する若きエース・坂井瑠星騎手。フォーエバーヤングとのコンビで米GⅠケンタッキーダービーでも3着と、目覚ましい活躍を見せる日本の若きスターである。 そんな同騎手を目標とする美浦の若武者がいる。今年の宝塚記念(6月23日=京都芝外2200メートル)でGⅠを初制覇した菅原明良騎手だ。2人が知り合ったのは、子供の頃に通った中山競馬場の乗馬クラブ。菅原にとっては「3歳年上で、先に競馬学校に入学して、先にデビューされた目標とする先輩」だという。 美浦と栗東で離れているものの、大きいレースで勝つとお互いに祝福を送り合う。菅原騎手は「気にかけてくれているのを感じますよね」とほほえむ。 両者の絆を感じられる出来事が、宝塚記念でもあった。土砂降りの中、ブローザホーンをGⅠ初制覇に導き、自らもGⅠジョッキーの仲間入りを果たした菅原騎手。ゴールした後、勝利を祝ってくれた先輩ジョッキーの中に、坂井騎手の姿もあった。 「瑠星さんから『ゆっくり帰ってきな!』って言われて、『そっかGⅠか、勝ったらウイニングランするもんだよな』って気づいたんです」 念願のGⅠレース制覇を果たせた菅原騎手は「とにかく『うれしい』しか頭になかった」と苦笑いした。 「それを(坂井騎手から)言われてなかったら、ウイニングランせずに、みんなと一緒に帰ってましたね」 坂井騎手の一言もあり、ウイニングランでファンとともに喜ぶことができた菅原騎手。とはいえ本人は「京都競馬場は東京競馬場と比べてウイニングランの距離が短いので(次は)もっと長くやりたいですよね」と、さらなる高みへ意欲を見せた。
東スポ競馬編集部