「あくまでチームの強化プログラムの中心はアタックだと理解はしていますが、気になるのはやはりディフェンスです。個々のタックルで（逆に）食い込まれたり、相手にパスをつながれたり、というシーンが多く見られました。その原因が（ディフェンス）システムにあるのか、個人のタックルにあるのか。そのあたりも次のイングランド戦でわかると思いますが、失点が多いという課題は残っています」

──SH斎藤直人が主将として引っ張っている

「ウルグアイ戦でも、FW（フォワード）が〝攻めたい〟と意気込んでいるときに斎藤選手が冷静にペナルティーゴールを狙う選択をした場面がありましたし、大きな試合でも落ち着いていますね。フランス（TOP14のトゥールーズ）でプレーするようになって、また一回り成長しているなと感じました」

──他にもパフォーマンスがよかった選手は

「NO・8姫野和樹選手は別格でしたね。相手のアタックをスローダウンさせていたシーンが何度もあり、やはり姫野選手が目指す高みは違うなと感じました。また、FL下川甲嗣（かんじ）選手もワークレート（仕事量）がすごく良かったので彼らの存在は大きいと思います」

──チームとして、11月10日のフランス戦（●12－52）から改善されたと感じられたポイントは

「相手が違うので単純な比較は難しいのですが、ブレークダウン（タックル後のボール争奪戦）でのサポートの速さ、球出しのスピードは良くなったと感じています」

──今年の集大成となるイングランド戦。どんな試合になると予想、期待をしているか

「ラグビー発祥国のイングランドは絶対に日本代表を打ちのめしにかかってくると思います。聖地（トゥイッケナムのアリアンツ・スタジアム）での試合ですから日本代表はプレッシャーもあるでしょうが、大事なのはエディーさんのもとで〝チームとしてやってきたことをどれだけ出せるか〟です。そして3年後の2027年のW杯に向けて〝日本代表はこのスタイルで行けばさらに強くなる〟という未来が見える試合にしてほしいですね」