ド軍球団社長 大谷翔平の1015億円契約の97%後払い提案に聞き直す「もう一度言ってくれるか?」
米全国紙「USAトゥデー」が5日(日本時間6日)、ドジャースの大谷翔平投手(30)の独占インタビューを公開。大谷本人や関係者の話を基に激動のドジャース1年目を振り返った。 【写真あり】ドジャース・大谷が年俸トップ 後払い&出来高考慮せず 3500万ドル以上契約11選手ランキング 同紙は今月4日に大谷に取材。「大谷翔平が語るドジャースのワールドシリーズ優勝と7億ドルの契約」との見出しで特集を掲載し「スポーツ界を揺るがした彼の重大な決断について振り返った」とつづった。 スタン・カステン球団社長は、昨オフのFA交渉で大谷サイドから契約総額の97%を後払いとする契約を提案された際のやり取りを明かした。大谷サイドがドジャースに7億ドル(決定時のレートで約1015億円)のうち6億8000万ドル(同986億円)を無利子で2034年から年間6800万ドル(同98億6000万円)ずつ支払う形を提案。これは大谷のアイデアだった。カステン球団社長は「アンドルー(編成本部長)からその話を最初に聞いたときのことを覚えています。“もう一度言ってくれるか?”と言いました。それが正直な反応でした。アンドルーは“それを実現できますか?”と言いました」と振り返った。 同紙は「大谷の見解では、フィールド外でのエンドースメント収入があるため、年間7000万ドルの給与は必要なかった。これにより、ドジャースが彼を中心にチームを構築することが可能になった。延期により、ドジャースのぜいたく税の負担は年間7000万ドルから4600万ドルに減少した」と大谷の後払い方式の契約がチーム強化につながったとした。 カステン球団社長は「これは何も神秘的なことではありません。私たちは1970年代からNBAで後払い方式の契約を結んできました。唯一ユニークだったのはその金額だけです」と語った。同紙は今オフに大型契約を結んだ左腕スネル、万能選手のエドマンも後払い方式の契約を結んだとし「ドジャースは現在、2028年から2046年までに10億600万ドル(約1590億円)の延期支払いを抱えている」と伝えた。 大谷の代理人事務所「CAAスポーツ」のネズ・バレロ氏は「彼ほど多くを犠牲にするアスリートの無私の精神を再び見ることはないでしょう。これは業界において前例のない大きな出来事でした」と振り返った。後払い方式の契約を提案した理由について「翔平にとって、組織を縛らないことが非常に非常に重要でした。彼はただ“その給与の全部または一部を延期したらどうなるか?私は経済的には問題ない”と言いました。彼にとって重要だったのは、ドジャースが年々競争力を持ち、選手を獲得して優勝レベルのチームを作ることを可能にすることでした。それが彼の最終目標でした。彼にはビジョンがあり、そのビジョンはすべて実現しました」と話した。 同紙は、大谷がマーク・ウォルター・オーナー、アンドルー・フリードマン編成本部長のいずれかが役職を退いた場合には契約期間途中でも契約を破棄できる「キーマン条項」を結んだことにも言及。バレロ氏は「絆やパートナーシップを築いたとき、それを維持することが重要です。バンドが解散したら、少なくともオプションがある。皆が一緒にいる限り、私たちは全力を尽くすということが重要だと感じました」と説明した。