『前野原温泉 さやの湯処』で天然温泉×枯山水を満喫!【プロに学ぶ庭園の歩き方入門その3】
前回と前々回ですっかりハマったオレ、「おとなの週末」ライター池田は、ついにイトウさんも未訪という素敵な日本庭園を発見。調子に乗って逆に紹介しちゃうことに。テーマは"湯と庭園"だったりするのだ。 【画像ギャラリー】「京都を超える東京の庭」を目指したという『さやの湯処』の枯山水の苔庭
【今回の水先案内人】「おにわさん」byカレンフジ(庭園情報メディア)イトウマサトシさん
2016年より日本全国の庭園を紹介しているウェブメディアの編集者。これまでに足を運んだ庭園は2000カ所以上。 [HP]https://oniwa.garden
『前野原温泉さやの湯処』@志村坂上ノスタルジックな昭和の家屋から枯山水の庭園の四季をのぞみ温泉に身を浸す
ついにイトウさんも未訪という素敵な日本庭園を発見。調子に乗って逆に紹介しちゃうことに。テーマは"湯と庭園"だったりするのだ。 池「実は僕、かねてから銭湯好きで、湯上りに昔からの銭湯にはよくある坪庭の縁で涼むのが好きなんです」 イ「ああ、それもいいですね」 池「で、見つけちゃったんです。板橋は志村坂上の『さやの湯処』。ここ素敵な天然温泉があるだけじゃなく、昔ながらの日本家屋と枯山水の庭園があってたまらんというか」 イ「ああ、そこ、僕も一度足を運びたいと思っていたところです!確か創業者の社長が終戦直後に建てた住宅と翌年造った庭園が、当時の面影を残したまま温泉施設の中にあるという……」 池「さすがお詳しい。平成17年に隣接した事務所移転の跡地に『さやの湯処』が新築されるんですが、その際に住宅と庭も整備・再生されてるんですね」 イ「で、お庭は枯山水庭園なんですって?」 池「東京で枯山水ってのがいいですよね。もともとあった樹木や石、堀は生かしたまま、なんでも小口基實さんという作庭家が再生されたそうです」 イ「小口さん!庭園の賞の受賞歴や本も出版されている、素敵な作庭家のひとりですね。お気に入りの庭が見つかったら作庭家に注目して庭を見るのもいいですよ。[おにわさん]でも、庭師から探せます」 池「苔や砂も印象的なんですが、もともと全国の銘石が集められているみたいで、それも素晴らしい。京都の鞍馬石やら愛媛の伊予石やら……」 イ「ほほう、石にも目がいくようになりましたか」 池「い、いやあ(照)。で、住宅は食事処に再生されているんですが、寄木や建具、ゆらぎのある昔のガラスなどが当時のまま。庭に大きく開けた座敷で、食事しながらのんびり眺める庭がいいんですね」 イ「源泉かけ流し、加水なしという温泉も、うぐいす色のきれいな湯でよさそうですよね?」 池「そこなんです!地下1500mからの新鮮な湯。庭は春の桜やツツジから秋の紅葉、冬の椿や雪景色まで季節や時間帯で表情が変わるので、湯上りにぼんやりノスタルジーを感じながら見たいなと」 イ「ぜひ(笑)。思い思い、自由に楽しめる懐の深さもお庭の魅力ですから」 [住所]東京都板橋区前野町3-41-1 [電話]03-5916-3826 [営業時間]9時~24時(最終入館は~23時) [休日]無休 [交通]都営三田線志村坂上駅A2出口から徒歩8分