パナソニックとアーム 次世代車「SDV」で戦略的提携、ソフトの標準化加速へ
パナソニックオートモーティブシステムズ(PAS)は7日、半導体設計大手の英Arm(アーム)との戦略的パートナーシップを発表した。次世代車「ソフトウエア・デファインド・ビークル(SDV)」のアーキテクチャー標準化を進め、開発サイクルの加速を目指す。 【関連写真】アーム日本法人の横山崇幸社長(左)と対談するPASの中尾所次長(右) 今回のパートナーシップは、両社が以前から進めてきた取り組みの延長上にある。同日都内で開催された「Arm Tech Symposia2024」に担当者が登壇して提携をアピールした形だ。提携により業界のリーダーシップを取り、ソフトウエア開発環境を整える狙いだ。 デバイスの仮想化インターフェース「VirtIO」を車載開発向けに拡張し標準化を進めることで、ハードウエアに依存せず独立してソフトウエアを開発できるようにする。SDV開発ではアームが中心となってオープンなソフトウエアアーキテクチャーを構築する取り組み「SOAFEE」があるが、PASもこれに積極的に参加していく。 イベントにはPAS開発本部プラットフォーム開発センターの中尾象二郎所次長が登壇し、「ソフトウエアファーストが求められるSDV構築の重要な基盤を構築できる」と提携の意義を語った。 アームのディプティ・ヴァチャーニ シニア・バイスプレジデントは「標準化を通じて業界の分断を減らし、パートナーの自動車開発サイクルを加速させたい」と話した。
電波新聞社 報道本部