ドラマチックな秋の劇場へようこそ!【11選】
【08】厳島神社 日本
島全体が御神体といわれる、広島県の宮島。年に一度、秋の月明かりのもとで能を上演する〈観月能〉を開催。1996年から舞台に立ち続けるのは、今年で84歳になる人間国宝・友枝昭世。大潮の満潮時を選んで上演され、客席からは舞台が水の上に浮かんで見え、幽玄の時間が流れる。
【09】メトロポリタン歌劇場 アメリカ
MET(メト)の愛称で親しまれるニューヨークの劇場。1883年、ブロードウェイの39~40丁目に建てられて、ミュージカルの劇場街“シアター・ディストリクト”が生まれるきっかけを作った。火災を経て、リンカーンセンター内に再建。毎年約30演目、200回に及ぶオペラを上演し、世界3大歌劇場のひとつに挙げられる。
【10】スカラ座 イタリア
こちらも世界3大歌劇場のひとつ。1778年に開場し、G・ヴェルディの『オテロ』、G・プッチーニの『蝶々夫人』、『トゥーランドット』など、数々の名作が披露されてきた。ショッピングアーケード“ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア”を通り抜けていくアプロ―チも心躍る。
【11】ソフィア王妃芸術宮殿 スペイン
地元バレンシアの著名建築家サンティアゴ・カラトラバが手掛けた芸術ホール。生物の骨を組み合わせたような斬新なデザインは、角度によって宇宙船のようにも見える。一帯には水族館や科学博物館、IMAXシアターが並び、合わせて“芸術科学都市”を形成している。 ※雑誌『Safari』11月号より
文=伊澤慶一