今日を「最高の1日」にするには、あえて目標を低く設定すべき理由(滝川徹 時短コンサルタント)
『細分化して片付ける30分仕事術 (滝川徹 著)』
今日1日を充実させるために運動や勉強など、できるだけたくさんのことをやろう。そう高く目標を掲げる人も多いだろう。しかし実は、目標・やることはあえて低くしたほうが日々達成感を得やすい。 そう語るのは現役会社員・時短コンサルタントの滝川徹氏。今回は、滝川氏の著書『細分化して片付ける30分仕事術 』より、毎日達成感を感じる秘訣について、再構成してお届けします。
■️「今日1日」に目を向ける
今私は40歳にして、これまでで一番幸せな時を過ごすことができている。しかしこれは、キャリアがうまくいっているという現実からではない。 私が今幸せなのは「十分」という感覚を知ることができ、良い1日を過ごすことだけに意識を向けられるようになったからだ。「今日1日を、どうやって充実させられるか」。これを毎日考え続けていくことが、人生の豊かさを決めるということに気づいたのだ。 私達の人生は常に「今日」、いや「今」しかない。10年後のことを思い悩んだとしても、そのときにどうなってるかなんて誰にもわからない。病気や事故だけでなく、天災や世界的感染症の流行など未知要素であふれている。どこまで深く考えたとしても、自分が思うように人生が展開していくことなんてありえない。 だとしたら、未来を案じて思い悩む意味などないだろう。 誤解してほしくないのだが、これは将来に備える必要などない、と言っているのではない。必要以上に不確定要素におびえ、不安に苛まれることはないと言っているだけだ。 今の自分にできることは何なのか。この1日をどう生きるか―これだけを一生懸命考えて実行していけばいい。そう自分に言えるようになった。 ではどうやったら今日1日を充足感を持った幸せな日として過ごせるのか。 あるとき私は「なんか今日はモヤモヤするな」とか「気分が晴れないな」というときは睡眠、食事、運動のいずれかが不足していることに気づいた。空腹や睡眠不足でイライラすることは想像つくだろうが、同様に運動が足りないとき、外をひとっ走りしてシャワーを浴びれば気分がよくなる。 睡眠、食事、運動を保てれば大抵はいい1日になる。そこでこの3要素を満たすように、毎日を設計・デザインすることにした。 私は睡眠を大切にしているので8時間は寝て、十分な食事をとって、できるかぎり毎日運動をする。するとそれだけで気分のよい1日を過ごせるようになった。 さらに充足感を得るために、自分に1日の目標を課した。充足感の鍵は「今日もやることをやったぞ」と胸を張れる1日にすることだ。