MotoGPのテスト中無線システム、バニャイヤ超辛辣な評価……使用拒否で「毎回ペナルティだろうね」
MotoGPは最近、無線システムの導入を睨んだテストを進めている。先日バルセロナで行なわれたポストシーズンテストにおいても、テストが続けられていたが、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)はかなり辛口の評価を下した。 【動画】今振り返る、MotoGP2024 開幕戦カタールGP|ハイライト F1のような四輪レースと異なり、現在MotoGPライダーとガレージ側の交信はピットボードと、ダッシュボードに表示できる短いメッセージのみとなっている。 音声メッセージによる交信の仕組みはしばらく前から取り組みが進められており、導入当初はレースディレクターのみがライダーとの交信を許可する方向となっている。またメッセージは短く簡潔なもの、そして安全性向上を目的としたものに限られる。 その後、第2段階として双方向のコミュニケーションを目指しているが、これが実現すれば安全性とショーの両面で新たな時代に入ることになるだろう。 しかし、肝心の無線システムの開発は順風満帆とはいかないようだ。シーズン終了後のテストで無線システムを試したバニャイヤは、まだまだ準備ができていないと辛口の評価を下していて、危険を生む可能性があるとも語った。 「(無線システムを)試してみたけど、まだ準備ができていないよ」とバニャイヤは言う。 「テストしたときには機能していなくて、だから何も聞こえなかった。それに少し気になったのは、(無線システムをつなぐ)ケーブルがとても長くて、危険になるかもしれないということだ。だからまだ準備ができていないよ。準備ができた時に、また試すつもりだ」 2024年シーズンを通じてこの無線システムのテストが行なわれてきたが、システムに対するライダーの反応もまた様々だ。9月にもテストしているバニャイヤはかなり辛辣で、罰金を受けてでも使用しないとまで語っている。 「僕はペナルティを(NBAの)マイケル・ジョーダンのように何度も受けるだろうね。それこそ毎レースだ。」 バニャイヤはそう語る。 「ジョーダンは(規定で禁止された)赤いシューズを履いていたことで、毎試合罰金を払わなくちゃならなかった。この(無線)システムを試してきたけど、骨まで締め付けられて痛いんだ。(作動させるのに)指で30秒も操作していたら痛くなってくるし、それで40分も乗るのを考えてみて欲しい。意味がないよ」 なおバルセロナテストではドゥカティのテストライダーであるミケーレ・ピッロも無線システムを試していた。彼はヘルメットにインカムを取り付け、ガレージのチームマネージャーとの交信が可能となっていたものを試している。
Oriol Puigdemont