首都高速「みなとみらい出入口」前の横断歩道封鎖の社会実験 渋滞緩和に運転手「歓迎」も歩行者「不便」の声も…専門家は歩道橋の有効活用を推奨
神奈川・横浜市で5日から11日まで、首都高速の「みなとみらい出入口」前の横断歩道を封鎖する社会実験が実施されている。市は渋滞緩和と安全性向上を目的とするが、歩行者からは「不便になった」との声も上がる。専門家は「横断歩道が多いとバスやタクシーなどの遅延原因になる」として、スロープやエレベーターなどに対応した歩道橋の有効活用を推奨する。 【画像】イベント開催時などに横断歩道を渡る人のイメージ画像
横断歩道の封鎖する社会実験に「困る方はいる」
気温が下がる中でも、有名アーティストが熱いライブを行う場所がある。横浜市みなとみらい地区の「ぴあアリーナMM」だ。ところが、その横にある横断歩道に突然バリケードが現れた。 青井実キャスター: 閉鎖されていたのは、首都高速の「みなとみらい出入口」前の横断歩道です。JR桜木町駅から約400m、みなとみらい駅から約300mの場所です。普段から、この横断歩道をよく利用しているみなさんにこの状況について聞きました。 60代: 私は自転車が多いですけど、雨の時はたまに歩きます。困る方はいらっしゃると思います。私も上に行かなきゃいけないので、なくなったら不便だと思います。 通行人: 急いでいるときに選択肢が一つ減ったと、通行止めしてから思う。 青井キャスター: 実はこの横断歩道の閉鎖は、横浜市が5日から11日までの1週間限定で行っている社会実験です。市の担当者に、この実験の目的を聞きました。 横浜市都市整備局 担当課長・後藤隆志氏: 交差点が高速道路の入り口になっていて車両がかなり多い。「ぴあアリーナ」が隣接しているから歩行者も多いという場所。歩行者と車両の交錯を無くすことで安全性が向上する。交通渋滞も発生しているので、改善を目的として社会実験を行っている。 青井キャスター: この交差点に隣接する会場でイベントが開催されると、約1万人のお客さんが横断歩道や歩道橋を利用するため、大混雑するんだそうです。そのため、横断歩道を渡る歩行者を待つ「左折待ち渋滞」が発生します。運転するみなさんに「この場所そんなに大変なんですか?」と聞きました。 30代: 曲がれないですね。信号も早いし、曲がりきれなくて、ずっとそこの奥まで桜木町の方まで、混んでることもある。 タクシードライバー: 時間帯によっては(客を)10分20分待たせてしまう場合がある。歩行者が逆に、陸橋があるからちょっと大変だけど…。歓迎します。すごく問題がある交差点だと思っていたので。 青井キャスター: しかし、歩道橋だけになると、多くの人が歩道橋に押し寄せ、危険な状況になることが心配される。 横浜市都市整備局 担当課長・後藤隆志氏: 昨年度、人と車両の通行量の調査をやっていまして、ちょっと前に韓国であったような事故が起きてしまったら大変なことになりますから。事故が仮に起きそうなことであれば、その場で社会実験を止めるということを警察と協議している。