梅干しが大好きで毎日食べています!2024年6月からの「食品衛生法の改正」でまた値上がりが心配です。自分で作るといくらかかりますか?
酸味がありさっぱりとした味わいで、ふとしたときに梅干しを食べたくなる人も多いでしょう。しかし、食品衛生法の改正により設備に厳しい基準が設けられ、今後梅干しが値上がりするのではと心配する声もあります。 本記事では、市販の梅干しの費用と梅干しを手作りする際にかかる費用を比較するとともに、手作りする際のポイントや市販製品の選び方なども紹介します。
食品衛生法の改正で梅干し製造販売が許可制に
2024年6月からの食品衛生法の改正により、許可業種の見直しが行われました。今回新たに営業許可が必要となった業種は、漬物製造業、水産製品製造業、卵液製造業などです。梅干し作りも、今回の法改正で営業許可が必要となりました。 すでに従業員が複数人いて工場を経営しているような製造業者は、もともと営業許可を取得しているでしょう。今回、法改正により影響を受けているのは、道の駅や直売所などに漬物を出してきた個人経営の農家です。 加工場を自宅の台所と併用してはいけないといった、高い衛星基準を設けられたことが、製造に影響をおよぼしています。梅干し以外にもたくあん漬けや奈良漬なども該当し、水産製品製造業ではアジの干物やシラス干しなどが対象です。 ■設備投資費用がネックに 今回の法改正により、梅干しを道の駅で販売している生産者は、営業許可を取得するために複数の施設基準をクリアすることが必要となりました。例えば、手洗い設備には取っ手に指が触れる構造は使用できず、センサー式や足踏み式レバー式など、手を洗った後に再び手指が汚染されるのを防げる構造でなければいけません。 そのほかにも、洗浄設備や保管設備などの基準も設けられ、設備を整えるための費用が高くつくことから、梅干し作りをやめてしまう生産者が増えるのではと懸念されています。
梅干しを手作りする際にかかる費用
市販されている梅干しの価格は、メーカーや梅の種類によって大きく異なりますが、1キログラムあたり2500円ほどで販売されている商品もあります。梅干しを手作りする際には、梅を購入する必要があります。梅の価格は、1キログラムあたりおおよそ1500~3000円です。 梅干しを手作りする際は、梅のほかに塩や焼酎、赤しそなどが必要ですが、すべてそろえても数百円程度でしょう。現在の価格で比較すると、市販の梅干しと手作り梅干しの価格にあまり大きな差はありませんが、製造販売が許可制になった今後、市販の梅干しの価格が高くなる可能性もあるでしょう。