米国株、これから「最高の夏」がくる…! いまのうちに買っておきたい「2つの銘柄」を実名紹介
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NY連銀の四半期報告によると、2024年第1四半期(1-3月期)の家計債務は前期比1.1%増加し、17.7兆ドルに達しました。特にクレジットカードの支払い遅延率は8.93%に上昇し、これは2011年以来の高水準です。このことから、インフレが家計に大きな負担をかけていることが明らかです。 NY連銀の調査では、低所得者層やクレジットカード限度額を超えて利用する消費者の間で延滞が急増しており、消費の二極化が進んでいることが示されています。高所得者層が全体の消費を牽引している一方で、低所得者層は生活に余裕がなく厳しい状況にあります。 FRBの高金利政策が長期化する見通しが広がっており、この状況は低所得者層の生活をさらに厳しくする可能性があります。FRBのパウエル議長は、インフレが引き続き低下するとの見通しを示しつつも、高金利政策を長期にわたって維持する可能性が高いことを示唆しています。 これは年内の利下げ見通しに対する不確実性を強調するもので、利上げ再開の可能性は低いことを述べているからです。 失業率が3.9%と低い水準にあるため、すぐに景気後退に入る可能性は低いものの、景気後退の兆しが見え始めていると一部で懸念されています。 こうした失業率の上昇は消費と企業業績に悪影響を及ぼし、米国マーケットが下落する危険性もあります。 特に現在のような株価上昇局面の状況下において、今後の米国マーケットに影響を及ぼしそうなネガティブな材料はできる限り把握しておくことが重要でしょう。 とはいえ、筆者自身は米国株に強気です。その理由が次の項目で解説するMMF残高にあります。
米国株に強気でいられるMMFの残高にも注目
2024年に入ってから、多くの企業が自社株買いを積極的に行っており、その規模は2018年以来の高水準に達しています。企業は豊富なキャッシュフローを活用し、株主に対する還元を強化しています。 従来、AIと言えばエヌビディアを筆頭に米国のビッグテック企業が注目されてきました。しかし、今やIT業界以外の企業もAIを活用し、生産性を向上させています。このトレンドが今後の企業業績にプラスの影響をもたらすことが期待されています。 米国のマネー・マーケット・ファンド(MMF)の残高は6兆ドルを超え、投資家はリスクを避けつつ5%前後の金利を得ています。過去のパターンを見ると、株価が上昇する際にはMMFの資金が株式市場に流入し、株価の押し上げに貢献してきました。 仮に2024年に利下げが始まれば現金の魅力が薄れることになるので、より高いリターンを求める資金の一部が再び株式市場に向かうと考えることが論理的です。 こうした背景から、潤沢なキャッシュとAI活用の広がりが今後の米国株式市場の強気な見通しを支えていると言えるのです。