「懐かしの寝台特急」EF66形電気機関車が牽引、一大ブームを巻き起こした“ブルートレイン”の歴史を振り返る
ブルートレインブームの火付け役に!「富士」
富士 主な運転区間:東京~西鹿児島(1965~1980年) ブルートレイン化:1964年 廃止:2009年 「富士」は「さくら」とともに日本最初の特急の列車名。ブルートレイン「富士」は1964年に東京~大分間で運行開始。1965年から東京~大分~西鹿児島間に延長、日本最長距離列車となる。1970年代後半に「富士」がテレビで特集され、ブルートレインブームが巻き起こった。1980年に東京~宮崎間、1997年に東京~大分間に運転区間を短縮。2005年から「はやぶさ」と併結した。2009年に廃止。
関西ブルトレの一員はあかつきと併結!「彗星・あかつき」
彗星・あかつき 主な運転区間:京都~南宮崎(2000~2005年) ブルートレイン化:1965年(あかつき)、1968年(彗星) 廃止:2005年 「彗星」は1968年に登場。最盛期には新大阪~大分・宮崎・都城間を5往復(電車含む)した。2000年から「あかつき」と併結して京都~南宮崎間を運行したが、2005年に廃止された。「あかつき」は1965年に登場。最盛期は新大阪~熊本・西鹿児島・長崎・佐世保間を7往復した。1986年に新大阪~長崎・佐世保間の1往復となり、1991年に京都発着に変更。2000年に佐世保編成を廃止した。
あかつきと併結して最後の関西ブルトレに「なは・あかつき」
なは・あかつき 主な運転区間:京都~熊本(2005~2008年) ブルートレイン化:1984年(なは) 廃止:2008年 「なは」は沖縄の返還を願って1968年に大阪~西鹿児島間を運行する昼行特急として登場。1975年に寝台特急電車となり、新大阪(一時期は京都)~西鹿児島間を運行。1984年にブルートレイン化された。2004年の九州新幹線開業で新大阪~熊本間に運転区間を短縮。翌2005年に「あかつき」との併結を開始して京都~熊本間を運行した。2008年に「なは」と「あかつき」は廃止された。
最後のブルートレイン「北斗星」は惜しまれつつも2015年に引退
「北斗星」は青函トンネルが開業した1988年に上野~札幌間で運行を開始した。A寝台個室「ロイヤル」を筆頭に個室を多く備え、食堂車「グランシャリオ」を連結するなど豪華寝台特急として高い人気を誇り、最盛期は3往復を運行した。北海道旅行の看板列車として人気が高く、ブルートレインとして最後まで残った「北斗星」だったが、北海道新幹線の開業を半年後に控えた2015年8月23日で廃止され、ブルートレインは消滅した。 2010~2015年は「北斗星」専用カラーの電気機関車EF510形が東北本線で活躍。「北斗星」はA寝台個室「ロイヤル」「ツインDX」・B寝台個室「デュエット」「ソロ」などの個室が充実していてとても快適だった。 食堂車「グランシャリオ」やロビーなども備え、北海道旅行への期待を高まらせてくれた。
text/Takeru Matsunuma illustration/Izuru Endo edit/Imari Ito(WRITEAWAY) supervision/Takeru Matsunuma
MonoMaxWeb編集部