「懐かしの寝台特急」EF66形電気機関車が牽引、一大ブームを巻き起こした“ブルートレイン”の歴史を振り返る
ブルートレインのパイオニア的存在「あさかぜ」
あさかぜ 主な運転区間:東京~下関・博多(1970~1994年) ブルートレイン化:1958年 廃止:2005年 「あさかぜ」はブルートレインのパイオニア的存在。1958年にブルートレインとなり、最盛期は東京~下関・博多間を3往復した。1975年に2往復に減便。1986年に博多「あさかぜ」をグレードアップし、金帯となった外装で注目を集めた。しかし1994年に博多「あさかぜ」が臨時化された後、運行終了。以後は下関「あさかぜ」1往復のみとなっていたが、2005年3月1日で廃止された。
日本初の特急列車の名を冠した寝台特急「さくら」
さくら 主な運転区間:東京~長崎・佐世保(1959~1999年) ブルートレイン化:1959年 廃止:2005年 「さくら」は日本最初の特急の列車名。ブルートレインとしては2番目の列車で1959~1999年まで東京~長崎・佐世保間を運行した。1997年の「はやぶさ」の運転区間短縮で「さくら」が日本最長距離列車となった。1999年12月4日に佐世保編成を廃止し、同時に「はやぶさ」との併結運転を開始。EF66形のヘッドマークは2列車表記タイプに変更した。2005年3月1日で「さくら」は廃止された。
最長距離を走った3番目のブルートレイン「はやぶさ」
はやぶさ 主な運転区間:東京~西鹿児島(1960~1997年) ブルートレイン化:1960年 廃止:2009年 東京~熊本~西鹿児島(現・鹿児島中央)間を結んだ「はやぶさ」は1960年に3番目のブルートレインとなった。1968~1975年までは長崎編成も連結した。「富士」の運転区間が短縮された1980年から「はやぶさ」の運転区間を東京~熊本間に短縮した1997年までと、「さくら」廃止後の2005~2009年は日本最長距離列車だった。1999~2005年は「さくら」、2005年からは「富士」と併結。2009年に廃止。
4番目のブルートレインは短命に終わった「みずほ」
みずほ 主な運転区間:東京~熊本・長崎(1975~1994年) ブルートレイン化:1963年 廃止:1994年 「みずほ」は1963年にブルートレイン化され東京~熊本・大分間を運行した。1964年に大分「みずほ」が「富士」として独立。1975年から長崎編成を併結して東京~熊本・長崎間を運行した。1985年から本州のみEF66形が牽引を開始したが、1994年で「みずほ」は廃止された。ちなみに1997~2005年の「さくら」「はやぶさ」、2005~2009年の「富士」「はやぶさ」はかつての「みずほ」の運転区間だった。