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（ブルームバーグ）： 24日の東京外国為替市場の円相場は１ドル＝152円台後半で推移。米国で利下げ観測の後退や大統領選挙後の財政リスクから長期金利が上昇。ドル買い圧力が強い中、円は上値の重い動きが続いている。今週末の衆議院選挙で、自民党と公明党の与党で過半数を割れるリスクへの警戒も円の重しとなっている。

りそなホールディングス市場企画部の井口慶一シニアストラテジストは、日米の政治イベントを前に短期勢が円売りで収益を上げにいく展開になっており、円には一段安のリスクが残るとみる。

米国では大統領選後の財政リスクやインフレリスクの加速が警戒されており、長期金利上昇がドルを押し上げている。一方、日本では衆院選で与党過半数割れとなった場合の政局リスクが意識されている。りそなＨＤの井口氏は財政拡大や緩和的な金融政策維持の連想のほか「政治的な不安で日本売りになるリスクがあり、それに備えた動き」も円の重しになりやすいと語った。

円相場は月初から対ドルで約６％下落し、月間では2022年４月以来の大幅安となる勢いだ。円安進行に対する日本の通貨当局の姿勢が注目される中、加藤勝信財務相は23日、円についてのコメントを避けた。

野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストはリポートで、「少なくとも155円超までは実弾介入はないといった見方が一段と強まりそうだ」と指摘。一方で、りそなＨＤの井口氏は円の下値が急速に切り下がる中で当局が円安けん制のトーンを強めてもおかしくはないと語った。

ただ井口氏は足元の円安進行で投機筋の円の買い持ちポジションは「おそらく解消された」とも指摘。テクニカル指標では円の売られ過ぎも示されつつあり、円を売り込みづらい面もある。

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