衆院選の期日前投票へ→比例で立民・国民の略称が「民主党」、これってどうなるの?【総務省選挙課に聞いた】
比例代表選挙の略称で、国民民主党(国民)と立憲民主党(立民)が同じ「民主党」になっていたけど…民主党と書いたらどっちの意味になるの? 27日投開票の衆院選で、期日前投票に訪れた有権者の疑問が、X上で注目を集めている。両党が同じ略称を使うのは2021年衆院選、22年参院選に続いて3回目。その集計方法とは―。 【写真】国民民主と立憲民主の略称が同じ「民主党」になっています ■有効投票の割合に応じて各党に割り振られ… 投稿したのは、大阪府吹田市の男性(42)。「国民に入れようと思って略称を見たら『民主党』と書いていたので、違和感を抱きました。 一般的に『民主党』と聞くと、立民を思い浮かべそうなので。立民の略称を見たらやっぱり「民主党」で、疑問に思ってSNSに投稿しました」と男性。有権者として、同じ略称はややこしいため、避けてほしいと思ったそうだ。 返信欄にも「政策は全く違うのに、紛らわしい略称はよくない」「どっちに入れたか分からない」などの声が並んだ。 総務省選挙課によると、複数の政党が同じ略称を使用することは認められているという。そのため、両党が届け出た「民主党」はどちらも受理されている。 では、集計方法は…?公職選挙法68条の2の規定で、略称が書かれた票は、有効投票の割合に応じて各党に割り振る「案分」が行われるという。両党の有効票が全く同じであれば、「民主党」の1票は0.5票ずつ両党へ。立憲が6割、国民が4割を占めていれば立憲に0.6票、国民に0.4票となる。 総務省は「民主党」票は両党で案分するよう各都道府県の選挙管理委員会に通知。21年の衆院選では、全国で362万6320票の「民主党」票があり、開票区ごとに案分して全国で集計。立民が295万8201.722票、国民が66万8116.241票となった。担当者は「開票区ごとで計算した数字を足したものなので、両数字を足しても元の362万票と完全一致はしません」とする。 ■政策は異なる両党 もともと旧民主党の流れをくむ両党だが、政策は大きく異なる。例えば、立民が原発ゼロ社会を掲げる一方、国民は「東京電力福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえ、安全確保を最優先としつつ、原子力を我が国の電力供給基盤における重要な選択肢」と位置付ける。国民の玉木雄一郎代表はYoutube番組で「比例は略さず国民民主党。5文字書くことが大事」と呼び掛けている。 (まいどなニュース・山脇 未菜美)
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