「大谷翔平は立っているだけで違いを生む存在感を示した」米メディアは“世界一”ドジャースの勝因として亜脱臼を負い「無理だと思った」と明かす7億ドルスターを評価
それでもドジャースはあきらめていなかった。 5回にジャッジの落球、ショートのアンソニー・ボルぺーのフィルダーチョイス、ゲリット・コールが一塁ベースカバーを怠るなどヤンキースが犯した「3つのボーンヘッド」につけこみ、一気に5点を奪い、同点に追いついた。ヤンキースも粘り、6回にスタントンの犠牲フライで、再び6-5と勝ち越す、死闘となったがドジャースも負けていない。 8回だ。キコ・ヘルナンデス、トミー・エドマンが連打。さらにウィル・スミスが四球を選び、無死満塁にするとラストバッターのギャビン・ラックスがセンターへ同点の犠牲フライ。さらに一死一、三塁の最高の場面で大谷に打順が回ってきた。 大谷は初球からスイングした。ファウルチップに終わったが、直後に大谷がバットにミットが当たったという打撃妨害を球審にアピール。それが認められ、ムーキー・ベッツにつないだ。ベッツがセンターへ犠牲フライ。右手でガッツポーズを作ったベッツのそれが世界一を決める決勝点となった。 大谷は試合後のフィールド内から生中継された「フォックススポーツ」の番組に出演。ヤンキースの“レジェンド”デレク・ジーター氏、アレックス・ロドリゲス氏、そしてレッドソックスの“ビッグパピ”ことデビッド・オルティス氏という豪華メンバーから次々と質問を受けた。 第3戦で始球式を務めたジータ氏から「勝ったことで左肩が良くなったのでは?」とジョークを交え、亜脱臼を負ってもプレーを続けた責任感について聞かれると、「怪我をした直後はシリーズは無理かなと思ったが、その後の処置も含めて(チームとナインが)『必要だ』と言ってくれたことが僕にとってうれしかった。最後までプレーしたいという気持ちにさせてくれたのが大きかった」と正直な心境を明かした。 米メディアからも大谷の存在感を称える声が相次いだ。 地元紙の「ロサンゼルスタイムズ」は「歴史上最も素晴らしいチーム、歴史上最も素晴らしいポストシーズンの戦い」と絶賛。 「これはワールドシリーズMVPのフリーマンの強打、ベッツの躍動、テオスカー・ヘルナンデスの打棒、トミー・エドマンの一打、そして肩を痛めた大谷翔平のただ立っているだけで違いを生む存在感によるものだった」と勝因を分析した。
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