【美浦便り】「こうやってつながるとは…」杉原騎手が縁で結ばれたカラテとジャパンC初挑戦!
出会いに感謝し、大舞台で相棒をエスコートする-。ジャパンカップ(G1、芝2400メートル、24日=東京)に出走するカラテ(牡8、音無)の追い切りに栗東トレセンで騎乗した杉原誠人騎手(32)が翌日の21日、その感触について教えてくれました。 「8歳でも衰えている感じはない。折り合いもついて乗りやすいし、調子の良さを感じます」と手応えをつかんでいました。 初コンビを組んだ前走の毎日王冠を「脚は使ってくれたけど、動き出しがスローになってしまった。今回はそこを意識して乗りたいです」と大舞台でのイメージを膨らませています。 関東で騎乗する杉原騎手と、関西の音無厩舎。普通に見るとどこに接点があるのか分かりません。実際に今年このコンビでの出走は前述した毎日王冠のみ。どのような経緯で騎乗依頼を受けたのか話を伺うと、思いがけない物語をジョッキーが明かしてくれました。 「中学時代の先輩が、小田切光オーナーを紹介してくれました」。 その方は野球部の先輩で、杉原騎手に競馬学校の存在を教えてくれたと話してくれました。その彼も競馬学校へ受験したが、成長期で体が大きくなってしまい断念したとのこと。現在は茨城県阿見市にある牧場で、代表を務めています。 縁がつないだJC初騎乗。鞍上は「こんな形でつながるなんて、自分もびっくりしてます。感謝ですね」と目を輝かせていました。 競馬には様々な物語がありますが、こうした人のつながり、出会いから生まれるドラマもあるのが、他の競技とは違った素敵な部分だと思います。 今回は国内外から強豪が集まるジャパンカップ。「見るだけでも興奮するメンバーなのに、こうして乗れるというのはありがたいです」と騎乗を楽しみにしていました。 そして、「出走するからにはチャンスはあると思います!」と縁で結ばれたカラテとともに、府中の直線を全力で駆け抜けます。【深田雄智】