ウクライナ大統領、欧州歴訪終了 「勝利計画」の成否、不透明に
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領が12日までに、英国、フランス、イタリア、ドイツの歴訪を終え帰国した。対ロシア戦争の「勝利計画」を4カ国首脳に説明。イエルマーク大統領府長官は「できるだけ早いパートナー国の具体的な回答を期待する」と強調した。計画の成否は、欧米がどう対応するかにかかっているが、不透明感が強まっている。 ゼレンスキー氏は9月の訪米で、バイデン大統領に計画を示した。バイデン氏が12日にドイツで主催する予定だった支援国の首脳級会合は同氏の欠席で延期され、ゼレンスキー氏は急きょ各国歴訪に切り替えた。 勝利計画の狙いは軍事的優位を固めてロシアを交渉に引き出し、ウクライナ主導で和平を受け入れさせることだ。 政府高官によると計画は、勝利に必要な米欧兵器の計画的な供給を要請し、米国が消極的な欧米供与の長射程兵器によるロシア領の攻撃を認めるよう求めた。ウクライナを北大西洋条約機構(NATO)加盟交渉に招待することも要求する。
ただ、計画は冷淡に受け止められたとの見方がある。