日本とスペインで違う「街の標識」。注意看板も思わずなごやかに
3:工事中の建物で見られるダイナミックな広告
建物の工事中に足場を隠すシート。ここには必ずといっていいほど大きな広告が掲げられます。大通りに面した場所や市民が集まる広場ではとても目立ち、宣伝効果も大。どこも数週間で入れ替わるので、内容により変化した景色を楽しむことができます。 暗くてホコリっぽい工事中のイメージは、スペインでは新商品や人気店が確認できる最新情報のボードとなっています。
4:街灯も広告に活用
通りに点在する街灯は、単なる照明器具ではなく、風になびく旗タイプの広告が下がり、催し情報を伝える絶好の場となっています。これは日本でもよく見られますが、季節ごとに貼り替えられ、一本の通りすべてが同じ広告になるためインパクト大です。 なお、現在マドリードの街灯はほとんどがLEDに置き換わっています。エリアにより光度も調節され、将来的には情報収集や分析にも使われていくと聞いています。
5:建物の壁には美術館のような絵画も
あっさりした住宅かと思ったのに、振り返ると美術館のような立派な絵画が現れ驚くことがあります。スペインでは場所を聞かれたときは、公園やビルの名前を言うことはなく通り名で確認をすることが多いです。 たとえば「あなたの家は何通り?」「そのお店はA通りとB通りのところ」…。そしてつけ加えるなら、「赤い絵があるところ!」「大きなネコの絵があるところ!」と外壁が目印になることもあり、地図の一部のようになじまれています。
6:子どももわかりやすい道路標識
のんびりと大らかなイメージのスペイン人。車のスピードも比較的のんびりで歩行者優先が厳守されています。信号のない場所で歩行者が道を渡ろうとしていると、走行中の車はほとんどが止まってくれます。都市部の制限速度は時速30キロですが、裏道では恐らく時速10キロ程度のスピードで、ルールにも歩行者にも忠実な姿が印象的です。 道路標識もわかりやすく、上の写真は住宅地の開始マークです。このマークに赤い斜線が入ると住宅地終了の印となります。
7:スペインらしい遊び心がある標識も
「停めないで!」「汚さないで!」そんな忠告目的の標識も、遊び心がのぞくデザインです。このデザインはすべての道路にあるわけではなく、こっそり潜んだ裏道に多いです。発見できたことにお得感もありゲームのような感覚にもなります。 なお、通りによっては日本と同様に、時間貸しの路上駐車スペースがあり、仕きられたラインの色で駐車可能な車が決まっています。ラインが緑色だと近隣住民、青色は一般、白色は施設専用…など、だれもが分かりやすいルールです。 スペインに明るいイメージがあるのは、天候に恵まれていることに加え、街に色があふれていることも一理あると思っています。すき間があると広告が飾られ、薄暗さが感じられるはずの工事中ですらカラフルな宣伝に変身。そして掲示の要所要所に感じられる遊び心は“ルールは大切だけど楽しみも忘れずに!“と考えるお国柄そのもの。 どんな環境でも、なごめる表現にできるのは、スペイン人の得意分野に思えます。
Rita