「これが70歳の肉体なのか…?」衰え知らずの藤波辰爾に“宿敵”長州力72歳が「猪木さんを超えて」…念願の小倉城プロレスに見た“巌流島の幻影”
「長州はあんなこと言っていたけど…」
江戸時代初期には全国に3000ほどの城があったと言われているが、現存天守は全国に12しかない。そのうち姫路城など5つが国宝に指定されている。 「できることなら、12の現存天守でプロレスをやりたい。それらを全部回るまでこの体をキープしないと。再建されたものも含めると100、城跡や山城まで入れたら何千ですね」 藤波はしみじみと語った。 「猪木さんが2年前に亡くなったでしょう。昔からの熱い昭和世代のファンの行き場がなくなっちゃう気がしたんです。それを作ってあげたいな。もちろんオレがその全部を受け止められるわけではないけれど、少しでも、という思いがある。誰か一人でも現役でいればね。それが自分の責務かなと思っています。そしてリングに上がるからにはこの体をキープするのが一番。ファンのためにも、自分のためにも体をキープするのがプロレスラーの務めだと思う。長州はあんなこと言っていたけど、たぶん当分引退できないですね」
あの巌流島を思い出した“松明の炎”
日没後、リングの周りには松明が灯っていた。藤波は永田裕志、LEONAと組んで、越中詩郎、AKIRA、関本大介と6人タッグマッチで戦った、ドラゴンスクリューも繰り出し、最後はドラゴンスリーパーで勝利した。 松明の炎を見て、ふと巌流島を思い出してしまった。宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘で知られる巌流島は関門海峡にあり、小倉城からも近い。1987年のあの時、猪木とマサ斎藤が戦っていなければ、藤波と長州がやっていたかもしれない“いわくつきの場所”だ。 藤波はますます元気だ。大好きな城を背に、藤波はファイティングポーズを取っていた。 11月22日には後楽園ホールで行われる『DRAGON EXPO 1978』で新日本プロレスの高橋ヒロムとシングルマッチを戦う。もうあれから46年が過ぎているが、ファンは藤波辰爾がジュニアヘビー級で大ブレイクした1978年の記憶をたどることになるだろう。
(「プロレス写真記者の眼」原悦生 = 文)
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