ミナミマグロの魅力紹介 消費者に届くまでのプロの仕事ぶり動画に
日本かつお・まぐろ漁協(日かつ漁協、香川謙二組合長)は現在、ミナミマグロの消費を促そうと、ユーチューブ上にミナミマグロの魅力を紹介する動画を投稿している。6月28日には第1弾として「TOKYO MAGURO(トーキョーマグロ) CHAPTER1~豊洲市場~」を公開した。天然冷凍マグロの漁獲から水揚げ、豊洲市場での取引から解体作業を経て、寿司として提供されるまでの一連の流れを紹介。見応えのあるプロフェッショナルたちの仕事ぶりも収められており、消費者のもとに届くまでの裏側を知ることのできる動画となっている。
日かつ漁協によると、ミナミマグロの価格急落や燃油、資材費の高騰、円安などを要因に、ミナミマグロを漁獲する遠洋マグロ延縄船約75隻は1隻約7000万円程度の水揚げ収入が減る可能性が高く、「ほとんどの遠洋マグロ延縄船が厳しい経営状況になると考えられる」と指摘する。
ミナミマグロはクロマグロと比べて知名度が低いという課題がある中、公開された動画では、プロの目線からミナミマグロの魅力を紹介。赤身が特に甘みがあり味が深く、酢飯との相性が最も良いのがミナミマグロであるなど、クロマグロの影に隠れがちな魅力が発信されている。あわせて消費者まで届く過程も発信しており、ミナミマグロの認知度の向上や消費拡大を目指す。
インバウンド需要や海外需要にも期待する。第1弾の動画は英語字幕を公開しており、7月上旬にアラビア語と中国語テロップを公開予定。「海外のマグロファンにもミナミマグロのおいしさに気付いていただき、海外からミナミマグロの魅力を日本に逆輸入したい」としている。
7月以降、第2~3弾の動画として、天然冷凍マグロのおいしい解凍方法、ミナミマグロを味わえ、購入できる場所をテーマにした動画の公開を予定している。