《今季はヒット1本が638万円》巨人・坂本勇人が1億円ダウンの年俸5億円で大幅減回避 球団側に「FAで獲得狙う阪神・大山との兼ね合いがある」の指摘も
巨人・坂本勇人が11月26日に契約更改に臨み、1億円ダウンとなる年俸5億円(推定額、以下同)の1年契約でサインをした。2011年オフ以来、13年ぶりのダウン更改となったが、その減額幅は約17%となり、1億円超えの選手に適用される減額制限(40%ダウン)までは至らなかった。今後の坂本の働きは、5億円の年俸に見合うものとなるだろうか。 【完全ランキング表】今季、一軍出場した全野手318人の「1安打あたりの年俸」を一挙公開。坂本はヒット1本が638万円に。ワースト1位は「年俸2億円で3安打」
同い年の楽天・田中将大は減額制限を超えるダウンを球団から提示されたと見られており、自由契約となって新天地を探すこととなり、会見で「(楽天には)居場所がないと思いました」と語ったが、坂本の契約更改はそれとは印象の大きく違うものとなった。
「複数年の大型契約が終わった年」の扱いの難しさ
ある在京の球団関係者は坂本の契約更改について「もっと下がると思っていた」と話した。そのうえで、「巨人は今オフにFAで阪神の主砲・大山(悠輔)の獲得に乗り出している。大山には複数年の大型契約を提示しているとされるが、今オフの坂本のように“複数年の大型契約が終わった年”に大きな減俸をする球団だと思われたくないという心理も働いたのではないか」との見方を語った。 今季の坂本は遊撃から三塁へと本格的にコンバートされ、109試合出場で打率.238、7本塁打、34打点という成績だった。守備面で貢献してゴールデン・グラブ賞を獲得したものの、打撃面では不振に陥った時期もあり、夏場にはファームでの調整となる時期もあった。今回の単年契約には「1年、1年が勝負だと思ってやりたい」と会見で語っている。 改めて今季の坂本の働きを検証すると、チームの主力として満足のいく内容ではなかったことが浮かび上がる。プロ野球を各種データから分析した『データ・ボール』などの著書があるライター・広尾晃氏協力のもと、年俸と成績を検証。今季一軍の試合に出場した野手319人をランキング化した。坂本の「1安打あたりの年俸」を計算すると、年俸6億円で94安打での坂本は1安打あたりの年俸は638.3万円。ワースト47位だった。