ラリージャパンで完走できなければ、2025年WRC参戦はなかった……勝田貴元が明かす厳命「来年は”勝ちに行っていい”と言われるように」
WRC最終戦ラリージャパンを総合4位でフィニッシュした勝田貴元(トヨタ)は、ラリー最終日から一夜明けた25日、2025年のトヨタWRC体制発表会の際に取材に応じ、ラリージャパンで完走できなければ、2025年のシートはなかったかもしれないと明かした。 【ギャラリー】WRCラリー・ジャパン第4日 今シーズン、WRCのRally1クラスにフル参戦した勝田。しかしラリーフィンランドとラリーギリシャで上位争いに加わりながらもミスで後退してしまったことから、ラリーチリは欠場することを言い渡された。 その後、セントラル・ヨーロッパ・ラリーで復帰し総合4位。ラリージャパンも4位で終え、その翌日に2025年もトヨタからフル参戦することが発表された。 ただ勝田は、ラリージャパンで完走できなければ、2025年のシートはないと言われていたことを明かした。 「フル参戦かどうかではなくて、普通に走れなくなるかもしれないというくらいのことを言われていました」 勝田はそう明かす。 「ラリージャパンは絶対に完走しなければいけませんでした。スピードじゃなくて、とにかく完走してくれと言われていました。ラリーって、完走してくれと言われて、簡単にできるようなモノではないんです。もちろん、下位カテゴリーよりも遅いスピードで走れば完走できるかもしれませんけど、何か起きる時ってやっぱり起きてしまうんです。そんなに簡単じゃないんですよ」 「トップカテゴリーのスピードがどんな領域なのかって、実際にそのカテゴリーを経験したドライバーしか理解できていないと思います。自分もここに来て、この次元で走っているというのをようやく理解できた部分があります」 「ただ今回はホームラリーでしたし、自信もあったので、持っているパフォーマンスを全部発揮して優勝したいという思いも個人としてはありました。でもチームとして、そしてプロの仕事として……今回マニュファクチャラータイトルも接戦でしたし、そこでまず1台はフィニッシュしなければいけなかった。そして完走できなかったら来年はないと強く言われていました。ただゆっくり走るだけではいけないと思っていたので、線を引く部分はすごく難しかったですね。キツかったです」