フェラーリ、夏休み明けまでにバウンド問題解決を目指す「できるだけ早く対応すべく、必死にプッシュしている」
フェラーリのフレデリック・バスール代表は、チームが長く苦しんでいる高速域でのバウンドの問題をコントロールするために、「死に物狂いでプッシュしている」と語った。 【動画】ブラッド・ピット主演のF1映画、2025年の公開を前にティザー映像が先行配信 フェラーリはスペインGPでアップデートを行なったが、新しいフロアの望ましくない副作用として、高速コーナーでマシンが上下にバウンドしてしまう問題に苦しめられている。 イギリスGPでは、マシンをアップデート前の旧仕様に戻して比較を行なった後、一時的な修正を施して問題を軽減したものの、サマーブレイク明けに向けて恒久的な解決策を模索している。 ベルギーGPではこの問題はそれほど顕著ではなかったものの、サマーブレイクで明確な解決策を打ち出せなければ、後半戦最初のオランダGPで再び問題が発生することになりそうだ。 「バウンシングの修正は、パフォーマンス向上の一歩となる。だから我々はそのために必死にプッシュしているところだ。できるだけ早く対応するつもりだ」 そう語ったバスール代表は、ベルギーGPでは燃料が軽めとなった時に問題が起きていたと明かした。 「風向きが変わったりすると、セッションごとにバウンスが現れたり消えたりする。だからシミュレーションできないんだ。本当にギリギリ、不安定なところにいるんだ」 厳しい数週間を経て、フェラーリのパフォーマンスはハンガリーとベルギーで安定した。しかし順当にアップデートを重ねてきたマクラーレンやメルセデスの後塵を拝している状態だ。 どのチームも2024年型のマシンに大きな進歩をもたらすことが難しくなっている中、フェラーリはコンマ1秒の差が順位に大きな違いをもたらすため、アップデートのチャンスを逃さないようにしなければならないとバスール代表は語った。 「より良い状態になるかどうかを想像するための指標はある。でも結局のところ、もう少しダウンフォースがあったほうがパフォーマンスが上がる」 「我々は大きな一歩を踏み出せたと思うけど、みんなも大きな一歩を踏み出した。問題は、限界に近いところで開発を進めていることで、結局のところ、限界に近づくために常にバウンドと戦っているんだ。行き過ぎれば、一歩後退しなければならない」 シャルル・ルクレールもカルロス・サインツJr.もスパでのフェラーリのパフォーマンスには特に満足していない。メルセデスの強力なレースペースによって、フェラーリは日曜日の時点で4番手のチームにとどまり、ハンガリーGPではすでにマクラーレンにランキング2番手の座を奪われている。 「みんなが僅差なのはいいことだけど、残念ながら僕たちはまだ4番手で、トップ3は変わり続けている」とルクレールは語った。 「僕たちはコンスタントに彼らの後ろだ。だから、もっとペースが必要なんだ」 フェラーリは正しい方向に一歩前進したかと聞かれたサインツJr.は、次のように答えた。 「レース中のメルセデス、レッドブル、マクラーレンのペースを見ると、そうは思えない。まだコンマ2~3秒足りないと思う」 「(ルクレールは)ポールポジションからスタートしても4番手だった。僕のクルマは表彰台を狙えると思っていたのに、みんながハードタイヤを履いたとたん、みんながどんなペースで走れるか分かったんだ」 「他のドライバーたちのラップタイムを聞いて、僕はこう思ったんだ。『僕が望んでいたほどは速くなかったよ……』ってね」
Filip Cleeren