米国で好調な大型SUVに注力、課題は日本と中国、タイ 毛籠勝弘・マツダ社長兼CEO
── 足元の業績ですが、地域別の販売状況はどうみていますか。 毛籠 北米は好調です。24年1~8月では、米国ではマツダが一番伸びたブランドでした。欧州も堅調にやっています。課題は日本と中国、タイです。日本は新型モデルの投入が遅れました。中国は、新エネルギー車がないと市場の半分と勝負できないので、(今年度の)後半から反転攻勢を開始します。タイでは、中国の安いBEVが入ってきて、各自動車メーカーはともに苦戦中で、巻き返す必要があります。 (Interviewer:岩崎誠・週刊エコノミスト編集長/構成:浜田健太郎・編集部) ◇横顔 Q 30代の頃はどんなビジネスパーソンでしたか A 「ロードスター」や「RX7」とスポーツカーの開発に携わりました。その後、マツダがフォードの傘下に入り、上司はマーク・フィールズ氏(後のフォードCEO)。マーケティングを彼から勉強しました。 Q 「好きな本」は A 司馬遼太郎などの歴史物が好きです。欧州駐在中に塩野七生さんの『ローマ人の物語』を読み、現地の歴史がわかり面白かったです。 Q 休日の過ごし方 A 体調を気づかうようになりました。ジムに行ったりマッサージを受けたり。本当はもっとゴルフに行きたいのですがなかなか行けません。 ==================== 事業内容:乗用車の製造、乗用車・トラックの販売など 本社所在地:広島県府中町 設立:1920年1月 資本金:2840億円 従業員数:4万8685人(2024年3月31日時点、連結) 業績(24年3月期、連結) 売上高:4兆8276億円 営業利益:2505億円 ==================== もろ・まさひろ 1960年生まれ。京都産業大学法学部卒業。83年3月東洋工業(現マツダ)入社。2008年11月執行役員、13年6月常務執行役員、16年4月専務執行役員を経て23年6月から現職。京都府出身。63歳。