旧型車を使用するテストの規則が変更に。フィオラノでのハミルトンの走行距離も短縮へ
ルイス・ハミルトンは正式にフェラーリのドライバーとなり、デビューに向けてすでに準備を始めている。2025年F1世界選手権の開幕までまだ10週間あり、メルボルンでの開幕戦は3月14~16日の週末に予定されているが、ハミルトンはスクーデリアのドライバーとしてのキャリアを順調にスタートさせることに重点を置いているため、いつもの長くてエキゾチックな冬休みは取らないつもりだ。 【写真】フェラーリのテストコースであるフィオラノ・サーキット フェラーリは、シーズン開幕前に2年前のマシンで走行することで、ドライバーがより早くスピードを発揮できるようになると考えているチームのひとつだ。ハミルトンは、2年前の2023年型マシン『SF-23』で数日間のテストを行い、新たな走行環境を体験することになっている。また、シャルル・ルクレールは2月19日に予定されている新車の発表前に、フィオラノで同じモデルのマシンで1日走行を行うとみられている。 しかし、スポーティングレギュレーションの変更により、TPC(Testing of Previous Cars)レギュレーションの下で公式ドライバーが走行できる距離が1000kmに制限されたため、ハミルトンが6週間後にフィオラノで2025年型マシンを試す前に走行を行えるのは、長くても丸2日間となる。 7度の世界チャンピオンであるハミルトンは、50年以上前に始まった伝統に従い、「僕の前の偉大なドライバー全員がそうしてきたように」フェラーリのドライバーとして初テストをフィオラノにあるチームのプライベートサーキットで行いたいと語っていた。これは実現しそうであり、現在計画されている走行距離は非常に限られているので、ハミルトンとチームにはまだ約900kmの走行距離が残されている。 7度の世界チャンピオンが数週間のうちにフィオラノで33周(100km弱)を超えて走行するとは考えられていない。チームはそこから4日間サーキットを予約して、バルセロナへ移動することになる。これは、ハミルトンが残りの走行距離を走り、スクーデリアでの学習期間を完了できるように、その4日間の天候が十分良好であることを確認するための保守的な方法だ。 現在のハミルトンの最初の仕事は、チームやスタッフ、そしてレースチームの手順とルーチンに慣れることだ。つまり、100回以上グランプリ優勝を飾った唯一のドライバーであるハミルトンは、あまり好んでいないシミュレーター作業をかなり行うことになる。また、シートポジション、今シーズン使用するステアリングホイールのレイアウト、そして新しいレースエンジニアであるリカルド・アダミとともに、使用する語彙の定義についても取り組むことになる。 [オートスポーツweb 2025年01月07日]