「デジタル広告そのままでいいの?」 ハイブリッドCookie時代の現実的なアプローチ
1. 把握する:ハイブリッドCookieの自社への影響範囲を把握、代替対策の理解 2. 整理する:自社データの整理、自社プライバシーの調整 3. 実行する:ファーストパーティデータ活用、代替ソリューションの活用
[1. 把握する] ハイブリッドCookie環境の自社への影響範囲を把握する
1つ目の「把握する」ステップでは、まず次の2点を確認しましょう。 ・デジタル広告への投資状況 ・ターゲティングや効果測定ができなくなることでの利益低下の試算と予測 特にリターゲティング広告に頼ってきた広告主は影響度が大きいことが予想されます。全ページのブラウザ/OS単位で影響度をシンプルに試算するところから始めてもいいかもしれません。 また、経営層や他の部門・チームを巻き込むことも重要になってきます。上記の影響度が試算できたら、経営意思決定に次のようなことが実施可能か確認しましょう。 ・利益低下分をカバーするための追加施策への投資予算額 ・ファーストパーティデータを本格的に外部利用することが可能であるか 実施可能となった場合、ファーストパーティデータを活用していくには、法務、情報システムなど複数部門に協力してもらう必要があります。連携が可能なのか、動いてもらえるのか、調整してもらうことが必要になってきます。
[2. 整理する] 自社データの整理と、プライバシー調整を行う
2つ目の「整理する」ステップでは、次のことを確認していきます。 ●ファーストパーティデータを外部活用するために、ユーザー許諾が問題なく取れているか確認 ●ファーストパーティデータを保有している場合は、棚卸しを行い、どのようなデータ項目があり、どの程度蓄積できているのかを把握する ・CRMにある会員情報(氏名/E-mail/電話番号) ・購入/申込/注文履歴 ・WEB/APP 行動ログ ・エンゲージメント(メルマガ/SNS/広告など) ・定性調査(アンケートなど) もし、ユーザー許諾が取れていない場合は、再取得する必要があります。許諾が取れている場合も、プライバシーポリシーやデータポリシーに広告配信への利活用に関する記載があるかを確認し、ない場合は必要に応じて更新を行う必要があります。このステップでも法務や情報システムとの調整が必要になってきます。