【インターハイ女子注目選手】深津唯生(桜花学園)「高校日本一を目指し、不屈の精神で夏に挑む」
バスケどころ、福岡市で開催される「令和6年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が8月4日に開幕。間もなくパリオリンピックが開幕されるが、北部九州インターハイに出場する未来のオリンピアン候補を紹介していく。 文・写真=田島早苗
■キャリア初のキャプテンとなり、声がけでもチームを引っ張る
四日市メリノール学院中学校(三重県)時代は全国中学校大会やジュニアウインターカップで優勝を果たした深津唯生は、桜花学園高校(愛知県)入学後も1年生次からスターターに抜擢され、名門チームの中心を担ってきた。3年生となった今もそれは変わらないが、今年はバスケットボール人生初というキャプテンに就任。プレーだけでなく声かけなど、コート内外でチームを引っ張っている。 だが、6月30日の「第71回東海高等学校総合体育大会バスケットボール競技」では決勝戦で岐阜女子高校(岐阜県)に競り負けて準優勝(51-58)。「自分が粘らないといけないところで粘り切れなかったり、決めないといけないシュートを決め切れなかったりしたたことが勝敗を決めてしまったかなと思います」と、深津は自らを責めた。 とはいえ、深津は試合では3年生の白石弥桜とともにチームハイとなる15得点をマーク。リバウンドも8本奪取している。それでもなお、強く責任を感じているのは、「井上(眞一)先生はキャプテンが強いチームが強いと言ってるので、そこは自分が踏ん張らないといけないかなと思います」という思いがあるから。桜花学園という常勝軍団のリーダーとして並々ならぬ覚悟を持っているのだ。 180センチでオールラウンダーの深津は、3ポイントシュートも適時に放つが、相手に応じてインサイドでの加点が武器。東海大会ではインサイドプレーを起点に力強くシュートをねじ込み得点を重ねていった。また、190センチ近い大きな選手を相手にしても絶妙な間合いや体を寄せるタイミングなどといった好ディフェンスでも貢献。中学時代と変わらず、相手のチャージング誘発するような上手さがある。 「(決勝の相手の)岐阜女子高校はアジャストをきっちりやってくるチームなので、それに対して自分たちが対応しないといけなかったのですが、そこで慌ててしまって、いつもやっているプレーができなかったというのがありました。そこはインターハイに向けて改善していかないといけないのかなと思います」と、気持ちを新たにした深津。 「FIBA U16 女子バスケットボール アジア選手権大会2021」などアンダーカテゴリーの日本代表としての試合経験もあり、キャリア豊富なリーダーは、高校では未だ手にしていない日本一の座をつかみ取るため、真夏の福岡へと乗り込む。
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